暁 〜小説投稿サイト〜
藤崎京之介怪異譚
case.3 「歩道橋の女」
U 9.6 am8:33
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霊調査は認められてるってのに、日本はどうしてこう石頭なんだろう…。尤も、あちらでも呪いやその他の霊的殺人は、ほぼ自殺や事故死で片付けられてるため、あまり変わらないのが実体だけどな。
 俺は、未だ眉を潜めながら考え込んでいる松山さんに、もう一つ質問をしてみた。
「ここ十年より前に、あの歩道橋で誰か亡くなりましたか?それも、自殺ないし他殺で…。」
「うん、俺が転勤したのが四年前だからなぁ。この事件を担当していたやつが移動せにゃならなくなって、俺が引き継いだんだが…。それ以前となるとなぁ…。」
 松山さんが話しているとき、横から田邊が声をかけてきた。何か見付けたらしい。
「先生、この事件なんじゃないですか?」
 そう言って俺達にパソコン画面を見せた。どうやらサイト検索をしていたらしいな。
 それを見ると、それはこの地方の住人が運営しているオカルトサイトのようだった。おどろおどろしい絵も垣間見れたが、その中の一つにこうある。

“歩道橋で殺された女の怨念が…"

「田邊、そこ開いてみろ。」
 俺がそう言うと、田邊は直ぐにそこをクリックしてページを開いた。
 画面が開くと、そこにはご丁寧にも歩道橋の写真が添付されていたのだった。
「どうやら当たりのようですね。」
 田邊が得意そうに言ったので、松山さんは再びムスッとしてしまった。
 どうやらこの二人、あまり相性が良くないようだな…。
 開かれたページを読むと、そこにはかなり詳細なことまで書かれていたが、これをどこまで信用するかは別問題と言える。
「やっぱり…。」
 記事を読んで俺は呟いた。それを聞いた松山さんは、俺の肩を軽く叩いて笑顔で言ってきた。
「なぁ、一人で納得してないで、詳しく教えてくれるかな?」
 これはこれで恐い…。元がかなり良い顔立ちなんだが、こういう時はまさに悪魔だ。
 これ以上話を延ばすと松山さんが爆発しそうだったので、俺は掻い摘んで話すことにしたのだった。
「分かりました。簡単に言えば、元凶はこの女性に間違いありません。この記事が正しければ、死者が出始めた年と一致しますし、不審な点も霊が犯人だったら説明がつきますからね。こうなると警察の出る幕じゃないってことですけどねぇ。」
 簡単に言い過ぎたためか、松山さんの額に青筋が…。
「先生、そんなこと言ったら松山氏がここにきた意味が…。」
 田邊がフォローしてくれようとしたが、これが返って火に油…。
「無能で悪かったな!俺はどうせ能無しだよ!」
 あぁ、拗ねてしまった。全くこの人は変わらないなぁ…。
 俺は苦笑いしながら田邊に言った。
「その記事プリントアウトしてくれ。」
「分かりました。」
 田邊は直ぐにそれをプリントし、プリンターの動く音が聞こえてきた。
 俺はそれを見届けると、今度は拗
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