番外編 リリカルなのは If
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神部隊長のお兄さんなんですよね?しかもSSSオーバーの魔導師。そんな方の噂なんて聞いたことないんですけど」
と、多少八神家の事に聞き知っているスバルが問う。
その質問に答えたのはシャーリーではなくシグナムだった。
「……奴は、詳しくは言えないんだが、我らと共に闇の書事件に深く関わっていた。しかし、その事件が公になる前に、何者かに打ち倒されて…な。一命は取り留めたが、リンカーコアの損傷が激しく、今も意識が戻っていない」
その言葉にフォワード陣は鎮痛の面持ちを浮かべるが、俺はその言葉に心の奥底にしまったドロッとした物があふれ出そうになるのを必死で押し込める。
「…生きて居る…だと?」
俺の呟きはどうやらスルーされたらしく、話が次に進む。
「彼が撃墜された時、私が一緒にいたわ。今でも信じられない…私達ヴォルケンリッター4人を相手に一人で圧倒した彼を再起不能に追い込む人が居たなんて」
「居た?」
「…ええ。…恐らく消失しているわ。少なくとも一人はね。彼らの命のともし火を奪ったのは私だもの」
俺はその言葉を聞いて遂に自身の衝動が抑えきれなくなった。
自分の体からオーラが吹き上がる。
オーラは見えなくても空気が変わったのを感じたのか全員が俺に視線を向けるが、その表情は一様に俺の念に当てられたのか、俺から滲み出ている殺気に当てられたのか表情に恐怖が浮かんでいる。
俺は一瞬の内に立ち上がり、目にも留まらぬ早業でシャマルに駆け寄ると右手にオーラを集めたこぶしで殴りかかろうとして、横合いから殴り飛ばされて壁に激突する。
激突した壁に無数のヒビが入るほどの衝撃。
瞬間的にオーラを背中に集めて防御したので激突でのダメージは無いが、殴られた右腹へのダメージは相当だ。
「カハッ」
俺の口から血が滴り落ちる。
「……ソラ…」
「アオ、ダメ。それはダメだよ、今は我慢しなきゃ…ね」
俺を力いっぱい殴り飛ばしたのはソラで、俺の暴走を力技で妨害したようだ。
「だが!?」
「ダメ…」
ソラの懇願で漸く俺も少し冷静さが戻ってきた。
「……分かったよ」
漸くおれが纏っていた雰囲気が解除されて動けるようになったのかシャマルが駆けつけてこようとする。
「た、大変!至急医務室に「来るなよ!」…え?」
「俺に近づくな、俺はあんたに近づかれたくない」
「な?そんな!でも傷の手当てを」
「必要ないわ」
なおも駆け寄ろうとしてくるシャマルを今度はソラが止める。
「…っ!」
ソラからあふれ出た殺気にその行動を無意識の内に止められる。
シャマルを制して俺に近づいてきたソラ。
「…もうちょっと手加減しろよ。俺じゃなかった
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