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魔法科高校の有能な劣等生
番外編 とあるウィードの調査官
表裏一体
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ょう『生徒会長の言葉』
 最後のニッコリ笑顔は人を怒らせる才能の持ち主で、と言いたくなる程の破壊力。
 それでも新聞部は、その勝負に乗った。三週間以内に、正確に言えば二週間以内に魔法科高校全生徒をオォォォォ!と言わせるネタをゲットすれば新聞部の勝利。逆に二週間以内に特大スクープをゲット出来なければ生徒会の勝利、新聞部の敗北だ。
「はぁ〜なんで・・・私が、」
 実際どうでもいい事をすると疲れる、毎日毎日『無月 零』を監視する事を誰が、好き好んで・・・。
 麻花奈の視界に、別の『黒』
『千里眼』傘繭の家系が唯一発症する『病気』の一種だ。
 分類的に『魔法』と『病気』の中間的な存在で、視界に映った人間のサイオンを色で識別する事が可能なのだ。サイオンは魔法師が感覚的に、直感的に見える特別な物。色で判断するのは不可能だ。
 それを可能にするのが『傘繭』の眼。
「誰? あの『黒』色?」
 1km離れた地点で、無月そっくりな『色』を発見した。
『黒色』のサイオンが身体の隅々まで流れている。身体に張り巡らされている波動も『黒』色。
 無月の親戚? そう考えるのが妥当だ。
 だが、『黒』色は無月を尾行する様に接近している。建物の物陰に隠れても、麻花奈の眼は誤魔化せない。全てを見通す、魔眼『千里眼』で『黒』色の同行を探るが・・・無月 零を尾行している様だ。
 兄弟? 親戚? 『黒』の正体は不明だ。
 麻花奈は更に『千里眼』の倍率を上げる。
 サイオンのレンズ。サイオンの眼鏡とも言える『千里眼』は把握能力に優れている。千里眼はサイオンの濃度を操作する事で、効果を変える未知の『魔法』
 網膜のサイオン濃度を濃くすれば視力が倍増。網膜のサイオン濃度を下げれば『物質』を『色』で把握する事が可能だ。普通の一般人の色は『無』魔法師は『白&青』
 無月 零は人生初めての『黒』サイオンを色で判断する麻花奈から見れば不可解極まりない。
 多分、国立魔法大学付属第一高校の生徒は感覚の『目』で無月 零のサイオンは黒色と知っている。魔法師は感覚でサイオンが見えるので、その点は問題ない。問題なのは無月 零の『波動』が見えている特別な魔法師達だ。
 無月 零のサイオンは黒色。
 元々『イレギュラー』的な存在の無月 零だ、別にサイオンの色が黒でも青でも、誰も構わない。
 だが、『体内』の波動は別だ。
 波動が見える側も見える側で『イレギュラー』
 魔法師の中でも、特殊な人材と言える。
 が、無月 零は―――それを上回る『イレギュラー』問題児のレベルを超えたイレギュラーだ。
「特大・・・超特大のビックスクープ!!」
 自然と麻花奈のテンションは上がった。
 謎の二科生 無月 零。
 謎を秘めた謎が、麻花奈の探求心を擽る。手元のタブレットPCに無月 零の
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