宇宙戦艦ヤマト異伝
お母さん軍団の活躍
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
フォボス地表の重火器を遠隔制御。
火星《ガミラス》地表の遠隔操作火力陣地と連携、協同で無限艦隊に立ち向かうが。
無限艦隊の誇る圧倒的な物量は効し難く、次第に押され直接砲撃を受ける反射衛星砲基地。
短距離射程の高出力熱線砲が火を噴き、至近距離迎撃用の大型電磁砲から青紫色の電光が閃く。
大気圏を持たぬ衛星を無限艦隊の砲撃が直撃、反射衛星砲の周辺に配置された偽装陣地を破壊。
対宇宙用迎撃火砲陣地群も次々に被弾、指令室《コントロール・ルーム》に非常警報が反響する。
「お前達、先に脱出しろ!」
「副司令官殿は?」
「最後に持ち場を離れる者は、最高責任者と決まっている!
火星防衛軍指令官シュルツ閣下の代理、ディモス反射衛星砲基地の指揮官は俺だ。
如何なる状況であれ、例外は無い!
お前達が地下要塞に着くまで、援護してやる。
俺は重いからな、非常用脱出艇の速度は少しでも上げた方が良いだろう。
事態は一刻を争う、口答えは許さん!
絶対真空仕様の戦車で後から脱出する、先に行け!!」
上官の言葉に理を認め、青色人戦士達は一斉に敬礼。
反射衛生砲の熟練兵達は唇を噛み締め、司令室の外へ走り去る。
宇宙戦士達が席を離れてから数分後、動力施設からの電力供給が途絶えた。
無限艦隊の砲撃を受け厳重に被覆、防護された導線も何処か破壊された模様。
非常用制御装置《エマージェンシー・コントローラー》は無効、異常信号の点滅は消えない。
大音量の非常警報《アラーム》が鳴り響き、耳に痛い。
「くそっ、動け!
火星と連携して、敵を片付けなけりゃならんのに!!」
思い付く限りの操作を試みるが、全く反応は無い。
操作盤《コンソール》を撲る拳から、鮮血が噴出した。
反射衛星砲の援護が消失すれば、火星は成す術も無く蹂躙される。
数百から数千の単位で敵艦を撃破した筈だが、焼け石に水か。
「シュルツ閣下!」
打つ手は無く、悔し涙が溢れた。
表示画面《スクリーン》に映る地表、火力陣地が被弾炎上。
このままでは地下要塞の崩壊、火星防衛軍の全滅も免れぬだろう。
背後から不意に手が伸び、鍵盤《キーボード》を操作。
水晶《クリスタル》の光輝《ライト》が煌き、緑色《グリーン》の表示《ランプ》が灯る。
人工合成音声の宣告が、反射衛星砲の制御室に響く。
「接続完了《アクセス・オープン》、動力供給回復《リカバリー・コンプリート》。
始動命令《スタート・コマンド》、正常完了《ノーマル・エンディッド》。
目標選定《アタック・セレクト》、自動追尾《ロック・オン》完了。
射撃準備完了、砲撃可能です」
予想外の事態に眼を見開き、背後を振り返る。
既に脱出した筈の部
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ