マブラヴ
1018話
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そう考えていると、不意に如月と視線が合う。
その瞳の中にあるのは、どこか悪戯っぽい色。……なるほど、恭子自身は別にそんなつもりはなかったが、如月の方はそれを狙ってやったのか。
そんな真似をした理由が、単純に周囲で狼狽えていた他の軍人達の緊張を解く為か、あるいは単純に恭子をからかっていただけか。……何となく後者のような気がするな。
「ちょっと貴方。悪いけどアクセルさ……アクセル代表をどこかの部屋に連れて行って貰えるかしら? 出来れば外の様子を見る事が出来るような部屋がいいんだけど」
「は! 了解しました!」
恭子よりも若干年下……まだ10代後半くらいの男の兵士が敬礼をすると、俺の前へと移動してきてビシリと敬礼をする。
まだ結構若いけど、何だってこんなのがこんな前線も前線、最前線にいるんだろうな? 何らかの懲罰兵? そうも思ったが、男の態度からはそんな様子は見えない。
となると、それ以外の理由か。
まぁ、そこに細かく突っ込むつもりはないんだけどな。
目の前にいる兵士を一瞥し、改めて恭子の方へと視線を向ける。
「じゃあ、俺は後ろからお前達の活躍を見守っている。何、心配する必要はないさ、相手はたかが2000から3000匹のBETAだ。俺も安心して見ている事が出来る」
「ふふっ、そうですね。では日本帝国斯衛の力を、思う存分見せて差し上げます」
「……恭子のパイロットスーツ姿を見られないのは残念だけどな」
「ちょっ、アクセルさん!?」
最後に出た俺の言葉に、恭子の頬が再び真っ赤に染まる。
まぁ、戦術機のパイロットスーツは誰かの趣味かってくらい身体のラインが思い切り出るからな。恭子のようにスタイルのいい女であれば、周囲の視線を集めるのは色々な意味で当然だろう。
恭子にしても、その辺に関しては今までの生活で理解しているだろうに、何をそんなに慌てているのやら。
ともあれ、顔を真っ赤に染めて俺を睨み付けている恭子をその場に残し、俺は兵士に案内されるようにして基地の中にある部屋へと導かれる。
重慶ハイヴを使った基地ではあるが、まだまだ絶賛基地化の作業中だ。当然使える施設の数もそれ程多くはなく、それを示すかのように恭子と別れてから5分程度で目的の部屋へと到着する。
「ここです」
「ああ、助かった。お前も戻ってくれ。俺はここにいるからな」
「はっ! では、お気を付けて」
そう告げ、去ってく兵士。
その気配を感じながら、少し離れた場所に新たに現れた気配を察知する。
こちらに対する敵意のようなものは感じないところから、放っておいても問題はないだろう。恐らくは恭子が基地司令に自分が出撃すると連絡した時に俺の件も連絡し、護衛と一応の監視を込めた人員を配置したってところか。
幾ら日
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