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幻影想夜
第六夜「アクシデント!」
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とこの正くんまでいるんだい?どうせ隼人が頼みに行ったんだろうけど。ごめんねぇ、なんか巻き込んじまって。まぁ、コーヒーでも。」
「いやぁ、お構いなく〜」
 って…和んでどうする?
 しかし、僕は手渡されたコーヒーを「ありがとうございます。頂きます。」とか言っちゃって、ちゃっかり飲み始めてるし…。

 この静寂…痛いですよ!何か三人の目から光線なんか出て、火花が散ってるのが見えそう…。
 うぅ…帰りたい…。
「あらぁ、正樹くん?今、帰りたいって思った?」
 はぅっ!気付かれた!
「い、いやぁ、ハハハハハハ…。それにしても拓くん久しぶりだねぇ…。」
 僕は何とか話題を逸らそうと必死だが…
「正兄ちゃん、どうしてこんなとこにいるんだよ。正兄ちゃんは知ってたの?隼兄がこんなバカになってたの。」
 うぅぅぅ…藪蛇だったぁぁぁ〜っ!
「い、いやぁ、僕はこの前街で声を掛けられるまで気付かなかったんだ。この人が隼人兄だって思い出すってこと無理だったから…」
 何言ってんだ僕?ちょっと日本語変だよな?
「あらぁ、でも何とか気付いてくれたでしょ?」
 そう言ってNEW夏希姉が僕の顔を突いた。
 止めて下さい。目の前の二つの視線が、もっすごく痛いですからっ!
「で、隼人?何でこんなことになったんだい?」
 おばさんが突っ込んだ質問を投げてきた。直球勝負ってか?拓くんも目をギラギラさせて、NEW夏希姉を睨んでる…。
「そのことねぇ…。理由は一つっ切りよ?」
 真顔で言う。一体どんな理由なんだ?
「で?その理由はっ?」
 暫らくは無言のまま、空間で三つ巴の戦いが続いていた。
 そして、一気に決着がついてしまうのだった。

「私、ずっと正樹くんのことが好きで、女性になれば好きになってもらえると思ったの!」

 ポカァ〜ン…。

 NEW夏希姉以外の三人は、口を半開きにして茫然自失状態に陥った。
 この人、今もっすごく変なこと言わなかった?
「えっと…兄さん…?誰が…何だって…?」
「だからぁ、わたしが正樹くんを好きってことよ。」
 何回も言わせんなぁっ!拓っ!後で覚えてろよっ!!
「後は正樹くん次第ってことだねぇ。」
 おばさんっ!頬杖ついて何ちゅうこと言われますのんっ!
「正樹くんはどう思ってるの?」
 三人の視線が痛いッス!針のむしろですか?ここは!
「えぇっとですねぇ…。」
 正直な話、別にいいかなぁ〜と思ってることも事実なんだよなぁ…。知らない相手でもなし、アレがついてても外見は絶世の美女だしねぇ…。
 僕が思案していると、なぜか拓くんが…
「ここはいっそ、この憐れな兄を頼みますっ!」
 何言い出すんだ!?お前、一応は弟だろうがっ!
 しかし、追い打ちはこれだけじゃなかった。
「そうだねぇ、
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