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幻影想夜
第六夜「アクシデント!」
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うしても私が女になることが認められないってのねっ!」
 おおっ!少しばかり女に戻ってる。
「おぅよ!そんな息子、認める訳にゃいかねぇなっ!うちに娘はいねぇんだ。どうしてもそんなチャランポランな格好してぇってんだったら、この家から出ていきやがれっ!二度とこの家の敷居を…っ!」

 バタンッ…。

 言わんこっちゃない…。
 数分後、救急車が到着して、おじさんは運ばれていった。こうなるとは思っていたけど…。二人とも頑固なんだもんなぁ…。

   ☆  ☆  ☆

 おじさんの容体は少しばかり入院すればよくなるとのこと。
 NEW夏希姉はと言えば…荷物を纏めて出ていく支度をしていた。そんなとこへ…
「隼人や、別に父さんだって全くのわからずやって訳じゃないんだよ?ただねぇ、息子が三年も音信不通でいざ帰ってきてみたら…これじゃあねぇ。母さんだってそりゃ驚いたさ。でもね、私だって親さ。隼人がそうしたいって自分で決めたんだったら、口出しするつもりなんてないよ。今日、拓が帰ってくるから、理由、聞かせとくれ。父さんはすぐにカッとなっちまって、訳も聞かず仕舞いだったしね。今更何言われたって驚きゃしないよっ!腹は据わってるから、しっかり聞かせとくれよ?」
 と、こう言っておばさんが止めたと言う。
 何でそんなこと知ってるかって?そりゃ、なぜか僕の部屋にNEW夏希姉が押し掛けて来てるからだ。
「だからさぁ、その時に一緒にいてもらうと助かるかなぁ〜って…ねっ?」
 「ねっ?」って言われてもねぇ…。僕はまぁったくの部外者ですからぁ〜。
 …いや、またそんな目をしないで下さいよ…。コロッと堕っちゃいそうですよ…。いくら以前男とはいえ、童貞の僕には堪えますよっ!
 えっ?計算ずくですか?ちょっと卑怯ですよ?あっ…でも、アレ付いてるんでしょ?それを考えれば、理性を保てますから!残念!
「あれだけ助けてあげたのに、恩を仇で返すのね?」
 う…痛いですよ、NEW夏希姉っ!
「分かりましたっ!行けばいいんでしょ?行けばっ!」
 もう自棄だ。どうなっても知らん…。
「ありがと〜!」
 NEW夏希姉が抱きついてきた!うむ、柔らかさ半分硬さ半分…微妙〜な感覚ですなぁ。僕の頭の中は、“もう、ど〜でもい〜や〜”の人々でお祭騒ぎ。もうなんも考えられません…。

   ☆  ☆  ☆

 なぜかそこには、僕とNEW夏希姉、おばさんと帰ってきた拓くんの四人が睨み合っていた。
 僕は…睨まれてる方…なのか?
「兄さんっ!どうしてこんなことになってんだよっ!」
 拓くんが火蓋を切った。相当キレてんなぁ…拓くん。彼、昔から怒ると恐いんだよねぇ。
「拓。そんな大声出して、みっともないよ!」
 おぉ、おばさん…言葉に偽り無しですね!
「で、何で佐々木さん
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