暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第8話 ビーター
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
戦闘は順調に進み終盤に突入しようとしているところだった。
3体目のセンチネルを倒し終え周囲に目を配る。
ボスのコボルドロードはHPが3本目の半分まで減っていた。

「このまま行けば楽に倒せそうだな」

剣を鞘に戻しながらキリトが言う。

「何事もなければいいがな」

そう話しているとついにコボルドロードのHPが最後のゲージに突入した。
コボルドロードは一際高く雄叫びをあげると持っていた斧とバックラーを投げ捨てた。

「下がれ!俺が出る??」

直後ディアベルが叫び前に出た。

「ちょっと待て、ここはパーティー全員でやるべきじゃないのか…」

隣にいたキリトも同じことを思っていたのか首を傾げていたが一瞬で表情が険しくなった。

「違う。タルワールじゃない。あれは刀だ!」

それに気づくとキリトは思いっきり叫んだ。

「だめだ??下がれ??全力で後ろに跳べぇ??」

だがすでにディアベルはコボルドロードに向かって走っていた。
キリトが叫んだ直後コボルドロードが飛んだ。
その巨体ではあり得ないほど飛び上がり天井まで行くと宙返りして天井に脚をつけ、天井を蹴って落下する。
コボルドロードの持っている刀は深紅の輝きを放っていた。
もちろんソードスキルだ。
そしてコボルドロードはソードスキルを解き放った。
ディアベルと近くにいた隊が攻撃を受けHPが一気に減る。
あのソードスキルは刀スキル重範囲技《旋車》だ。
範囲技なのにHPが約半分持っていく威力も凄まじいが、技の効果はそれだけには留まらなかった。
倒れこんだプレイヤーの頭には回転するおぼろな黄色い光が取り巻いていた。
すなわち一時的行動不能状態(スタン)しているのだ。
普通ならスイッチを待たずに飛び込みタゲを取らなければならないところだが動ける者はいなかった。
俺はすぐに我に返り走り出そうとしたがそれよりも速くコボルドロードが先に動いた。
コボルドロードは吠えるとソードスキル、刀スキル単発技《浮舟》を放った。
狙われたのは正面に倒れたディアベルだった。
ディアベルは動けるはずもなくソードスキルを受け体が高く宙に浮く。
だが、コボルドロードの動きは止まらなかった。
刀の刀身を再度赤いライトエフェクトが包む。

「まずい。防御姿勢を取れ??」

俺は叫んだがそれよりも速くソードスキルがディアベルを襲った。
上、下の連撃、そこから一拍溜めての突き。
あれは確かソードスキル、刀スキル3連撃技《緋扇》。
全てクリティカルヒットしディアベルはレイドメンバーの頭上を越え、後方でセンチネルの相手をしていた俺たちの近くまで飛ばされた。
ディアベルのHPはすでに真っ赤に染まり、右端から急速に減り始めていた。

「キリト??ディアベル
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ