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ソードアート・オンライン 〜黒の剣士と神速の剣士〜
SAO:アインクラッド
第8話 ビーター
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す。
正面からはキリトがコボルドロードに向かって走る。
そしてサキが退くのと同時に俺たちはソードスキルを発動させる。
キリトはコボルドロードの右肩から腹までを斬り裂き、俺は左肩から腹までを斬り裂く。
そして同時に剣が跳ね上がりそれぞれ逆の方から剣が抜ける。
先の斬撃と合わせてV字の軌道を描くソードスキル、片手剣スキル2連撃技《バーチカル・アーク》。
直後コボルドロードは後方へよろめくとその体をポリゴンの欠片へと変えて盛大に四散させた。
そして『Congratulations』と文字が高々と浮かび上がった。
数秒したあとようやく理解したのか歓声が上がった。
だがその歓声はすぐに打ち消された。

「なんでや??」

叫び声がボス部屋に響く。

「何でディアベルはんを見殺しにしたんや??」

叫んだのはキバオウだった。
その周りにはディアベルと一緒に戦っていた仲間たちもいた。

「見殺し?」

キリトがそう聞くとキバオウは一層声を荒げた。

「そうやろうが!自分らはボスの使う技知っとったやないか!最初からあの情報を伝えとったらディアベルはんは死なずに済んだんや!」

その叫びにレイドメンバーたちはざわめく。
その中の1人が俺とキリトに向かって叫んだ。

「そうだ!お前!元βテスターだろ!それにそっちの奴だって情報を知ってて隠していたんだ!だから攻撃パターンとか知ってて倒せたんだろ!」

その瞬間プレイヤーたちの目が疑いの目に変わった。
だがその中にも疑問を投げかけるプレイヤーもいた。

「でもさ、昨日配布された攻略本にボスの攻撃パターンはβ時代の情報だ、って書いてあったろ?彼が本当に元テスターならむしろ知識はあの攻略本と同じなんじゃないのか?」

「そ、それは……」

押し黙ったプレイヤーの代わりにディアベルの当初の仲間だったシミター使いが言った。

「あの攻略本がウソだったんだ。アルゴって情報屋がウソを売りつけたんだ。あいつだって元βテスターなんだから、タダで本当のことなんか教えるわけなかったんだ」

さすがにこの流れはまずい。

隣にいるキリトもひそかに息を詰める。

どうする。まずは謝罪か?…いや、ダメだ。収めるどころか逆に逆上しかねない。
どうする。

刹那俺の脳裏に1つのアイデアが浮かぶ。

これなら……いや、ダメだ。キリトも巻き込んでしまう可能性がある。

不意にキリトが小声で話しかけてきた。

「いけるか?カゲヤ…」

俺は驚いてキリトの方を向く。
キリトはシミター使いの方を見ていたがその顔には決意が読み取れた。
今まで悩んでいた自分が馬鹿らしくなり軽く笑うとキリトに言い返した。

「あぁ、問題ない」

決心した俺たちの背後で
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