第五十八話
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「そっか、そうだよねレイジングハート」
「バルディッシュも」
さて、少ししんみりした所で話題を戻そう。
「だからコレをフルに使ってやれるのははやてだけ。だけど、はやてにも世間体がある」
「……そうね。でもそれじゃ、起動するのは難しいわね」
「そう。でも、それによってはやてに普通の女の子としてこの世界で生活する道も示してやれる」
はやてに闇の書事件による負い目が無い分管理局に従事する事も無く、平凡だけど危険の無い日常を。
「…それは明日、はやてちゃんに全部説明して選んで貰いましょう。私達は彼女の選択を精一杯応援する事」
「「「「はい!」」」」
次の日の夜、夕飯後のリビング。
もはや恒例になりつつあるはやてを交えた夕食を済ませた後話を切り出した母さん。
「ごめんなさい、はやてちゃん。少し悪いと思ったけれどあなたの両親について調べさせて貰ったわ」
「あっ…」
はやての表情が固まる。
「さすがに連日家に呼んでおいて一度も両親の存在が見えないのはおかしいと思うわ」
「えっ…あっ…その」
「それでね…あなたに新しい家族を与えてあげる事が出来るのだけど」
「え?ええっ!?」
困惑するはやてに時間を掛けて丁寧に説明する。
この世界には一握りの人が魔法を使う力を持っていること。
勝手だけれどはやてちゃんの家で魔導書を見つけて修復した事。
その魔導書が原因で足が不自由になっていた事と、原因を取り除いたからおそらく回復するだろうと言う事。
それを起動すればきっとあなたを大事に思ってくれる人が現れる。
けれど、それを起動してしまったらこの世界とお別れしなければならない、と。
「別に夜天の書を起動しなくてもあなたに家族を与えてあげられるわ。私の子供になる?」
「えっと…」
母さんならその選択もあるだろうとは思ってたけれど…
「いくつか質問があります」
「何かな?」
「その夜天の書を起動しなかった場合、その本の中の子達はどうなるん?」
その質問に俺は嘘偽り無く答える。
「そうだね、本棚で眠って貰う事になるかな。他の人が起動してもいいのだけれど、適正が高くて彼女達を愛情を持って使ってあげれる人に心当たりはないからね」
それに物凄く有用なものだから変な所に知られると研究と称して色々実験材料にされてしまいそうだというのは黙っておこう。
魔導書との契約以前に管理局に知らせてしまうと確実に難癖つけて持っていかれてしまう代物だ。
さすがにそれは未来を知る身としてはしのびない。
起動してマスター認証さえしてしまえば死ぬまではやてしか夜天の書にはアクセス出来なくなる。
それから
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