第五十八話
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完璧に初期化しちゃったかな。
え?危ないんじゃないかって?
問題ない。暴走しても掴めれば終わるから。
まあ、その心配は杞憂だったけど。
まあとりあえずはやての足を不自由にしていた原因は取り除いたし復調するだろう。
神酒を使えば直ぐにでも治るが、それは世間体が許さない。
いきなり歩けるようになったらそれはそれでおかしいからね。
中々面倒なものだ。
はやてを交えた夕食後、母さんがはやてを家まで送り届けてからまた家族会議が始まる。
題材はそう、リビングの机の上に鎮座する闇の書…いや、もはや闇の書ではなく夜天の魔道書か。
「それで?うまく行ったの?」
「まあ、ね。暴走さえ押さえ込めるんだから失敗するはずは無い」
…まあ、うっかり巻き戻しすぎて消失してしまうかもだったけど。
「え?それじゃ治ったの?」
なのはが問いかける。
「治ったと言うか戻したんだけど…まあ、治ったよ」
「それじゃはやての足も」
フェイトが心配そうに聞いてきた。
「ゆっくりとだけど回復するはずだ」
長年使っていなかった筋力を戻すのは至難の技だ。
そこは努力がいるだろう。…まあ、ほんの少し神酒で後押しするくらいはするけれど。
「それで、これをどうするかが問題だ」
「え?何か問題があるの?」
「いっぱいあるんだよ、なのは」
「どんな事があるの?」
「これをこのまま起動せずに居た場合、ヴォルケンリッターはこの世に存在し得ない」
「シグナムさん達が?」
問いかけたのはフェイトだ。
「ああ」
「じゃ、じゃあ起動すれば良いんじゃないかな?」
「それも難しい。彼女達ヴォルケンリッターは年をとらない。つまり?」
「周りの人が不審がるってことね」
答えたのは母さんだった。
「そう言う事。起動すれば安住は出来ず、引越しを余儀なくされるだろう。…もしくはそう言った者が認められる所に行くしかない」
「ミッドチルダ及び管理世界ね」
「そう言う事」
答えたソラに追随する。
「それに起動させるにしても資質の問題も有る。なぜはやてが主に選ばれたと思う?それは素質があったからに他ならない。俺達じゃ起動したとしても守護騎士は置いて置いて、リインフォースを十全に使ってやれない。それはデバイスとしてはどうだろうか?」
『それはとても心苦しいく、もどかしいです』
『そうです。主に使われてこその私達デバイスです』
今まで沈黙を守ってきたソルとルナが発言した。
『私もそう思います』
『私もです』
それに同意するレイジングハートとバルディッシュ。
デバイスの気持ちはデバイスにしか分からない。
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