第五十八話
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かごで占拠されようと、地球にいる俺達にしてみれば対岸の火事。
いくら第一世界ミッドチルダの住人が人質に取られていようと、曲がりなりにも世界を管理している管理局なら、たった一隻の戦艦くらい被害を考えなければ落とせるだろう。
最悪なのは人質を取った事で管理局が唯々諾々と従い他の世界に殲滅戦を仕掛ける事か。
そんな事になったら管理局の意味すらない。
ミッドチルダを見捨てて他の世界を守ってこそだろう?
話がそれた。
「それで、どうする?」
母さんに選択を迫っている俺はとても卑怯だ。
本来は俺が選択しなければならない事か…しかし…
母さんはしばらくの沈黙の後答えた。
「明日、はやてちゃんの家に闇の書を探しに行きましょう…」
「ママ!?」「母さん」「………」
「そう…分かった」
母さんは選択した。ならば後は俺の仕事だ。
「なのは、フェイト。この場合どちらもという選択は無かったんだよ。なのは達も生きていればいずれ今回のような二択の選択を迫られる事がある。どちらも助ける事が出来るのが一番なのは分かってるね?だけど、現実はどこまでも残酷だ」
今回のように。
「何が最善か、そんな事は後になって見なければ分からない。けれど、選択しないと言う事だけはしないようにね」
選択を母さんに任せた俺が言うべき言葉で無いけれど…
もはや歴史は俺が知っているものと同じではない。
しかし、もし俺が選択しなければならなかったとしても、おそらく母さんと同じ選択をしただろうか…
二人は分かったと、すべてに納得した訳ではないだろうが頷いた。
次の日、学校が終わると俺は再びはやてを家に招いている内に家探しをする事になる。
なのは、フェイトははやての相手に家に帰り、ソラは俺に付いてきている。
そう言えばグレアムの使い魔が定期的に見張っていたはずだが、まあそんな四六時中居れる訳もなく、辺りに気配は無い。
闇の書自体は簡単に見つける事が出来た。
本棚に普通に陳列されていたからね。
「それ?」
「ああ、これが闇の書だ」
手に取るだけでは特にアクションは無い。
さて、やりますか。
『クロックマスター(星の懐中時計)』
俺の念能力が発動し、闇の書の時間が巻き戻る。
おっとと、表紙の剣十字がはがれそうになった所で時間を進める。
「終わった?」
「たぶんね」
ほとんど初期状態だろう。
起動する魔力すらない。
「どうするの?」
「一応持って帰って父さんが残したラボで調べてみるかな」
「それが良いかもね」
持ち帰ってラボで検査した結果、問題なし。
こちらのアクセスを受け入れてたし、
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