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英雄は誰がために立つ
Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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!紫ぃいいいい〜〜〜!!!」
 『相棒、1〜3番目まで正しいカテゴリーを指摘しているだけの上、最後もその通りだが罵言雑言ですらないぞ?』

 そんな風に今日も始まった。


 −Interlude−


 同時刻。

 小猫は今日も張り切って、いや張り切り過ぎなくらに1人で特訓をしていた。

 (今日は藤村先輩がいない。けど、1人でも頑張らなきゃ!)

 そう自分に言い聞かせながら、八極拳の練功に集中しようとするも、頭の中から士郎のサポートが離れない。

 (藤村先輩優しかったな・・・。お兄さんか、お父さんみたいだった・・・)

 正確には小猫には親との思い出など皆無なのだが、人間界で過ごしてきた中のテレビなどから得た情報に当てはめた結果が、士郎に対する感想だった。

 だがしかし、小猫は再度集中するために、頭を振りながら自分を言い聞かせる。

 (藤村先輩が今日いるのは、リアス・グレモリー眷族(私たち)側じゃない。シトリー会長たちの所なんだから)

 士郎の優しさが印象的過ぎたため、無理矢理にでも依存度を低くさせて、自分に檄を入れる小猫だった。


 −Interlude−


 同時刻、士郎は椿姫との約束を果たす為に、特訓に付き合うつもりで来ていたが・・・。

 「ソーナも含めて、如何して眷族も全員集合してるんだ?約束は椿姫だけの筈だったんだがな」

 そう、待ち合わせ場所に来てみれば、主人であるソーナ含めて、ソーナ・シトリー眷属が全員集合していた。

 「騙すような形ですいません、士郎君。ですが、そんなに椿姫と2人きりになりたかったんですか?」

 ソーナは士郎を冷ややかな目で見る。
 そんなソーナの態度にどう反応するのか、椿姫と匙以外の眷属らは、楽しそうに士郎の返事を待っていた。

 「2人きりって、別にデートじゃあるまいし。そもそも、そんな浮ついた気持ちで特訓をして行くつもりか?」
 「い、いえ、それは・・・」

 差しさわりの無い対応に間髪入れずに、隙を逃さないようにやり返されたソーナは慌てるしかなかった。
 しかしそこで、元士郎がソーナを庇う様に前に出る。

 「会長を非難し続けるつもりなら、“俺が”相手になりますよ!」
 「・・・・・・・・・・・・」

 匙の行動に意外性を感じる士郎。
 大人しく人畜無害とまではいかないが、もう少し自分の発言を控えていくと言うのが士郎から見た、匙元士郎の印象だったからだ。
 そして匙がソーナを庇ったのは、士郎とソーナの間に自分にとって非常に都合の悪い関係があるんではないかと――――懸想しているんではないかと、疑っている。
 その為、ソーナに対して自分を必死にアピールしているのだ。

 「匙」
 
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