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英雄は誰がために立つ
Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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朱に染めてからきちんとお礼をして、小猫は恥ずかしそうに顔を真っ赤にして簡単にお礼をしてこの部屋から退室した。
 それを、入れ換わるようなタイミングでリアスが入室して来て、士郎の否応を言わせぬ怒涛の勢いで膝枕を強要して右膝を占拠した。
 それから間もなく、小猫の様子を見に来たアーシアが、その状況に遭遇した士郎に上目使いで頼み込んで、今の状態になったそうだ。

 2人とも気持ちよさそうにしているので、良しとしているが困惑自体は続いていた。

 (如何したもんかな・・・)
 「小猫、大丈夫・・・か―――――」
 「ん?ゼノヴィア?」

 そこへ、小猫の事を心配し、ゼノヴィアも訪ねて来た。
 しかし、士郎の状況を見て固まる。
 そして――――。

 「うわぁあああああああぁああぁあああああああん!!!」
 「ゼノヴィア!?」

 嫉妬や怒りに駆られて、士郎目掛けて飛びついて来る訳では無く、泣きながら道を逆走してしまった。
 士郎としてはそれを追いたかったが、状況がそれを許さず、解放されたのは40分後の事だった。

 因みに、日付が変わる宵、士郎は又もやゼノヴィアに追いかけられる羽目になった。
 なにせ、ゼノヴィアは士郎の膝枕を体験した事が無かったからだ。
 この事を切っ掛けに、ゼノヴィアは何時もの調子を取り戻せたようだ。

 だがしかし、こうして士郎は求められるがまま、リアス達やソーナ達の特訓・修行の手伝いをし続けた。


 −Interlude−


 特訓10日目

 士郎達が今日も特訓・修行を始めようとしていた時に、所在地不明の屋敷にて報告がなされていた。

 『――――って事で、予定通り話し合いの末で決まった罠の設置、全部終わりましたぜ。既に配置にも就いてるんで何時でもイケますよ?旦那』

 アーチャーが。

 『こちらも私の宝具にて、兵の確保終わりました』

 セイバーが。

 『此方キャスター。僕の方も予定位置に着いたよ』
 『此方はレヴェルです。使い捨ての駒の出撃準備、全て滞りなく終わりました。並びにアサシンも配置につきましたよ?ライダー()よ』

 キャスターにアサシン及びレヴェルが、ライダーの前で宙に浮かんだモニター映像からの報告を受けていた。

 「うむ。一方、アレ(・・)が動いた時は余が抑えよう。そして、諸君らの武運を祈る!」
 『『ハッ!』』
 『『了解』』

 自らの夢のために、今も努力の血と汗を流している若者たち陰で、蠢く者達が冥界を震わせる。
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