Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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前進しようと言う姿勢に勇気をもらったんだと思う。だから気にする必要はないが、それでも気にしてしまうなら誠心誠意の謝罪を一言あればいいさ。それであいつは、きっと許してくれるよ」
憂鬱気味な小猫に、笑顔を向けながら優しく頭を撫でる。
「・・・・・・はい。分かりました」
「うん!」
そんな風に自分を撫でてくる士郎の姿に、あることを思いつく。
「その、藤村先輩」
「ん?」
「以前に、背中を押して欲しければ押してくれるって言いましたよね?」
「ああ、言ったが・・・・・・押して欲しいのか?」
「いえ、少し違うんですが、我儘を一つ聞いてもらえますか?」
そんな上目使いで、士郎に頼み込んだ。
−Interlude−
士郎が、小猫が特訓に使っている鍛錬室に入っていく時に、小猫の体調を心配した朱乃が訪ねて来たのだが、中には入室せずに様子を窺うようにドアの前で立ち聞きをしていた。
(流石は士郎君ですわね。小猫さんの体調も良さそうですし、そろそろ戻りましょう)
そうしてその場を離れようとした時に、部屋の中から小猫が我儘と言う言葉を使っていたので、そのキーワードに何となく気になった朱乃は、思い止まった。
(一体何かし――――)
『出来る範囲なら構わないがその前に、そこで突っ立ってないで入ってきたらどうだ?』
「!?」
如何やら、外から窺うように立ち聞きしていた事がばれていたようで、驚く朱乃は士郎の言う通りに従った。
「副部長・・・」
「盗み聞きとはいい趣味じゃないぞ――――と言いたいところだが、小猫の様子を見に来たんだろ?」
士郎の言葉に素直に頷く。
「士郎君の仰る通りです。また無理しすぎてると思ったけれど、一応大丈夫そうで安心しましたわ」
「心配してくれて・・・・・・有難うございます」
「良かったじゃないか?小猫。――――ところで、さっきの我儘って言うのは何なんだ?」
「・・・・・・・・・ふぇ!?ぃぇ、ぉぉ、ぁぉ」
士郎からの突然の振りに、小声になりながらしどろもどろになる小猫は、時折朱乃の方にも向く。
そんな小猫の反応に、士郎と朱乃は2人揃ってクエスチョンマークを頭上に浮かべる。
「言いにくいなら仕方ないし、出ていくが・・・」
「待ってください!言います、言いますから!?」
士郎が自分から離れようとするのを、慌てて小猫は引き留めにかかる。
そして恥ずかしそうに呟いた。
「膝枕してもらえませんか?」
顔を真っ赤にしながらの上目づかいは、一見して反則級ではあるが、この男にはキョトンとさせるだけだった。
「眠いんだったら枕の方が良いんじゃないか?」
そんな
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