Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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集中力が足りてないぞ。何かあったのか?」
「・・・・・・・・・・・・」
士郎は、アスカロンを返しながら聞く。
「小猫の事か?」
「・・・士郎さんは心配じゃないんですか?」
返されたアスカロンを地面に突き刺しながら疑問を呈する。
忌まわしい自分の本来の姿への忌避感。
しかし、それを受け入れなければ根本的に強く成れないと言う現実。
それらが小猫を焦らせた結果、オーバーワークが仇になり倒れたと言う。
士郎は、昨日の深夜にその事を知ったので、訪ねなかった。
「そりゃ、心配さ。けどなゼノヴィア。仲間を思いやる事と、心配し過ぎて特訓・修行が疎かになる事は別物だぞ?」
「・・・・・・・・・・・・」
「集中が続かないなら、少し休憩を挿んだ方が良い。これ以上やっても変な癖が付いて、悪循環になるだけだ」
「・・・・・・・・・・・・はい」
ゼノヴィアの横につき、頭を撫でながら本邸に続く魔法陣まで歩いて行くが、彼女にしては珍しく、士郎に頭を撫でられてもあまり気持ちよさげな表情をしてはいなかった。
−Interlude−
グレモリー家本邸に戻って来てから、ゼノヴィアと別れた士郎は、小猫の居場所を執事に聞いて向かっていた。
そうして扉の前に来てノックをする。
『・・・・・・・・・はい』
少し遅れて声が聞こえて来た。
如何やら今日は倒れてはいない様だ。
「士郎だけど、入っていいかな?」
『藤村先輩・・・!―――――どうぞ』
小猫から了承をもらえた士郎は、そのまま入室する。
そこには少し汗をかいている小猫がいた。
「元気そうで何より――――とまでは往かずとも、倒れた事に尾を引いていなくて何よりだ」
「・・・・・・・・・すいません。藤村先輩にも、ご心配をお掛けして」
「別に良いんだぞ?そんな事を気にしなくて」
「ですが、昨日直に訪ねて来てくれたイッセー先輩に、酷い事言いました」
昨夜、一誠が折角心配して訪ねて来た時に、乱暴な言葉を吐いた事を思い出した小猫は、後悔がある様に俯く。
しかし、士郎は頭を撫でながら心配するなと言いながら続ける。
「一誠はそんな事、気にしていないと思うぞ?」
「如何してそう言い切れるんですか?」
月並みの言葉から来る訝しみでは無く、純粋な質問として聞く。
「実は今朝、ゼノヴィアとの稽古を始める少し前に一誠の様子を見に行ったんだが、正直言って非力ながらも、逃げるよりも立ち向かって行く姿勢が増えたんだ」
実は士郎は、一誠の様子の確認として、毎日遠くからで見に行っていたのだ。
「恐らくは小猫や朱乃の様に、辛くても目を背けたい現実と向き合おうとも、少しづつ
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