Life8 Is he Lover? NO! Father or Brother
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ふと足元を見れば、弁当らしき容器と、大きめのリュックサックがあった。
『リアスや朱乃が創った料理では無くて悪いがなと、言っていたぞ?』
昨日の、タンニーンから追われて流したのとは、別の涙を流す一誠。
アザゼルから要らんサプライズを受けるわ、敬愛するリアスに心からの慟哭には耳を傾けてもらえなかったわ、その上、強大なドラゴンに追われた上に初めて山中で一夜を過ごすわと散々な目に遭っていた一誠は、その反動からか、感涙にむせていた。
「やべぇ、俺士郎さんに惚れそうだ!」
『ん?士郎の奴もハーレムに加えるのか?男に目覚めたのか?』
「んなわけあるか!比喩表現だ!」
『ハーレムに加えるかは兎も角として、早く喰わんとタンニーンが来るぞ?』
「わかってる!はむあむ・・・・・・・・・うめぇーーーー!久しぶりに喰ったけど、やっぱり士郎さんの料理はスゲーうめぇーーーーー!」
士郎の作ってきた弁当に、涙を流しながらむしゃぶりつく一誠。
『おい、相棒!そんなに大声を出したら――――』
ゴォオオオオオオオ!!
ドライグが警告を言い切る前に、強い衝撃と共に火の息吹が一誠がいた所を含めて広範囲に焼け切れた。
「アチアチ!ま、まさか・・・!?」
「――――何所だ小僧!」
『言わんことじゃない』
士郎の作った弁当の美味さに対する歓喜が災いして、今日の特訓を問答無用で始めると言わんばかりに、一誠の大声を頼りにタンニーンがもう襲来して来たのだ。
「冗談じゃない!」
3日分の保存食が入ったリュックサックを背負い、弁当を喰いながら逃げる一誠。
しかし、運悪くタンニーンの視界に入り、逃げる一誠を火の玉が襲う。
ブォオオオオオオオオオオ!!
「ひぃいいいいいい!!?」
辛くも避ける一誠だが、背中に背負っていたリュックサックは掠った。
しかも掠ったのが下の方で、その部分の穴が開き、幾つかの保存食が転がり落ちていった。
「あーーー!俺の飯ぃいいいい〜〜〜!!?」
拾う為に思わず引き返そうとするが、一誠の目の前で無残にも保存食が潰された。
潰したのは、全体的には紫色で爪の部分が凶悪なほど鋭そうで大きい――――つまるところ、タンニーンの後ろ左足だ。
「此処に居たか小僧。さぁ、今すぐ始めるぞ!」
自分を見下ろしながら威圧してくる元龍王に、一誠は目尻に涙をためながら、タンニーンの命令に背いて脱兎のごとく逃走を選ぶ。
「また逃げるのか?これでは何のための特訓だか・・・」
嘆息するタンニーン。
しかし、一誠は逃げながら後ろに向かって大声で言い放つ。
「――――この怪獣、ドラゴン!悪魔!
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