第4章
停止教室のヴァンパイア
第93話 行動、開始です!
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はそこそこ高い程度で倒す分には問題無いんだが、いかんせん、さっきから倒した側から湧いて出てくる。
「ま、泣き言は言ってられねえけどな」
「フフ、そうだね」
なんて軽口を叩き合ってると、無数の剣が飛んできて、俺達の周りにいた魔術師達を貫く。
「やれやれ、この調子では貯蔵している聖剣が底を着きそうだ」
アルミヤさんが嘆息しながら歩み寄って来た。
「その掃射の能力、一本につき一人にする様にすれば、それなりに節約できるんじゃないんですか?」
「そこまで器用な能力ではないよ」
「それは残念」
とは言え、この人のあの掃射の能力はこう言う状況だと、非常に助かるんだがな。
そんな事を思ってると、再び数人の魔術師に囲まれ、俺達は応戦の為に構える。
ダダダダダッ!
「テァァァッ!」
俺達を囲っていた魔術師達をライニーが撃ち抜き、ユウナが切り捨てる。
「大丈夫、アス君!」
「ああ」
っと言うか、すっかりその呼び方で定着しちまってるんだな。
二人とも、瞳の色が赤く染まっていた。
血の悪魔の子供達(ブラッド・チルドレン)の身体能力を全開にしている訳か。
「なんだ、もうへばったのか?」
ライニーがそんな憎まれ口を叩いてきた。
「フン、お前こそどうなんだよ?」
「知っての通り、周り曰く化け物様だからな。全然余裕だ」
「そうかよ。だったら、人間に引きずり下ろしてやるから、覚悟してろ」
「減らず口を」
「あはは…」
憎まれ口を叩き合う俺達を見て、ユウナが苦笑いしていた。
「ハァァァッ!」
勇ましい叫びが聞こえ、そちらを見ると、ゼノヴィアがデュランダルを豪快に振り回して魔術師達を凪ぎ払っていた。
「って、ヤベッ!?」
デュランダルを盾にして魔術師の攻撃を防いでいるゼノヴィアの背後を攻撃を行おうとしている魔術師がいた!
「フゥッ!」
そこへ、イリナが紐状にした擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)で縛り上げる。
「ゼノヴィア!」
「ハァァッ!」
イリナが縛り上げた魔術師をゼノヴィアは空かさず切り捨て、二人は俺達の下まで下がる。
「助かったよ、イリナ」
「……どうして…?」
「え?」
「どうして、本当の事を言わなかったのよ!?裏切ったんじゃなく、追放されたって!」
「……それを話すには、神の不在を知らなければならない。それを知った時の君の顔を見たくなくてね…」
「……ッ…」
ゼノヴィアは信仰心が高いイリナに神の死を知られるのを避ける為、ゼノヴィアはあえてイリナからの裏切り者と言うレッテルを甘んじて受け取ったのだった。
……もっとも、今回の会談の警護を任された段階で知る事になっちまった訳だが…。
「……この会談は…」
「イリナ?」
「潰される訳にはいかないわね。和平が成立すれば、悪魔だって敵じゃないんだから!
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