大切なもののために・・・
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ニは腕に魔力を溜める。
「咆哮!!」
「津波!!」
俺のブレスとカミューニの魔法がぶつかり合い、弾ける。
「水竜の握撃!!」
すぐさまカミューニは俺に飛び付く。俺はそれを避けようとしたが、
「ぐっ!」
避けきれずにパンチを浴びる。そういえばドラゴンフォースが解けちまったんだ!さっきみたいに戦ってたらダメじゃん!!
俺はすぐに体勢を整え蹴りを放つ。
「水竜の鉤爪!!」
「水竜の蹴撃!!」
俺と同様にカミューニも蹴りを繰り出す。二人の蹴りはぶつかり合い、周辺の木々がなぎ倒される。
「やるねぇ!もうドラゴンフォースじゃねぇってのに」
「当たり前!!お前にだけは絶対負けられねぇからな!!ただ・・・」
「?」
俺はこいつを倒す前に、どうしても一つだけ聞きたいことがある。
「お前は・・・なぜ闇に堕ちたんだ?」
これだけの力を持っていながら、なぜカミューニは正規ギルドではなく、闇ギルドなんかに所属しているのか、それが俺には疑問だった。元は聖十大魔導の一員だったんだ・・・そう簡単に闇に堕ちるようなことはあるはずないと思うんだが・・・
「はっ!闇に堕ちたねぇ」
カミューニは俺から一度距離を取る。
「いいこと教えてやるよ。俺ぁ、別に闇に堕ちたわけじゃねぇよ!」
「・・・え?」
俺はカミューニの言ってることの意味がわからない。
「闇に堕ちてないなら、なんで闇ギルドにいるんだ?」
「闇ギルドにいるから闇に堕ちたって発想が短絡的だよなぁ?俺はよぉ・・・」
俺は次にカミューニが発した言葉に驚いた。
「ハデスを殺すために悪魔の心臓にいる」
カミューニside
今から数年前、俺はとある町で平凡な生活を送っていた。
「お兄ちゃん!!」
いつも通り遅くまで寝ていると、俺の部屋に一人の少女が飛び込んでくる。
「起きてお兄ちゃん!!今日はお仕事ないからいっぱい遊べるんでしょ!?」
少女の名はメルディ。隣の家に住んでいる女の子で俺より5つほど年下だ。
俺は特にギルドには入っていない。ただ、父親が評議院に入っており、それを経由して難しい依頼や正規ギルドが達成できなかった依頼のおこぼれをもらったりしている。
みんなギルドに入れというが、それはもうしばらくしてからでもいいだろうと俺は思っている。
「ねぇねぇ!!」
「はいはい、起きるよ」
俺はメルディに起こされ、ベッドから降りる。
「つーかメルディ、お前は同い年の奴らとは遊ばねぇのか?」
「だって、私はお兄ちゃんと遊んだ方が楽しいんだ
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