大切なもののために・・・
[1/8]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
シリルたちが戦っていた頃、悪魔の心臓の戦艦では・・・第三者side
「ギルダーツか。マカロフめ、なかなかの駒を持っておる。私とカミューニ以外にブルーノートを足止めできる者がいようとはなぁ。
いや、それ以上に計算外だったのはシリルか・・・指輪の力を借りたとはいえ、カミューニに滅竜魔法を解放させるとは」
ハデスはブルーノートとカミューニの戦いを見、その二人に対抗していたギルダーツとシリルに感心していた。
「さすがに時間がかかったようだが、天狼島の魔力を支配したか」
ハデスは始めからこのつもりだった。アズマを先に島に送り込み、大樹のアークによって天狼島の魔力を支配させる。
天狼樹には特別な力が二つあった。一つは妖精の尻尾のギルドマークを刻んだ者が島で命を落とすことを防ぐこと。
もう一つはギルドの者の魔力を増強すること。
だが、天狼樹が倒されたことにより、妖精の尻尾の加護は無効化され、なおかつ、ギルドマークを刻む者の魔力を奪い続けるのだ。
「これで妖精の尻尾に、万が一にも勝機は消えた。ふははははははははは!!」
ハデスは勝利を確信し、高笑いした。
シリルside
「やばい・・・体が動かない・・・」
俺は立ち上がろうとするがどうにも体に力が入らない・・・どうなってんだこれ・・・
「アズマに助けられた形になっちまったなぁ・・・このままやっても互いに魔力を消耗するだけだったからよぉ」
カミューニは俺にゆっくり歩み寄ってくる。やばいって!!身動きができねぇ!!
「楽しませくれた礼に、じっくりいたぶってから魔法を取り出してやんよぉ」
カミューニは俺の頭を踏みつけようと足を上げる。
向こうではギルダーツさんも力が抜けているのか、ブルーノートに踏みつけられていた。
待てよ・・・もしかして、ウェンディも俺たちと同じ状況なんじゃないのか?だったら、早く助けにいかないと・・・だけど、力が・・・
ピカッ
「なっ!?」
カミューニが足を降り下ろそうとした時、俺の左手に付いている指輪が光り出す。その時、少しだけだが体に力が戻ってきた。
「うおっ!!」
「がっ!!」
俺はカミューニに頭突きをして近くの森に逃げる。森に入ると、すぐに体の力が抜けてしまう・・・
「またあの指輪かよ・・・」
カミューニはそういって顎を擦っている。この指輪にまた助けられたのか・・・ミラさんとウェンディに感謝だな。
俺が木の影に隠れていると、カミューニはこちらに飛んでくる。
「どこいきやが
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ