第百十五話
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術はそうでもないですから、御崎姉さんとの模擬戦を思い出せばかなり楽に。
「以上のことから、というかルーサリイという単語から。あなたが殺したのはスラヴ神話のルーサルカですね?」
「・・・答えるとでも思ってんのか?」
「別にかまいませんよ?合っていようがいまいが狂わせることはできますから」
もっとも、触れることが出来れば、何ですけどね。すっかり警戒されてしまっている今ではそれも難しくなってきました。いっそのことあれを使ってくれれば楽に行けると思うんですけどね・・・
・・・いっそ、武双がスクナビコナに対して使った手を使うのもありかもしれませんね。
「そしてルーサルカというヒントさえあれば、もう一柱の神がなんであるのかも想像がつきます。貴方がこれまでに使ったラミアー、スワフルラーメ、ルーサルカ以外の権能を並べていくと、治癒不能な傷を与える。腐敗。植物の成長とそれに伴う罰。物理の反射。神速。人食いによる強化。外骨格の鎧。翼による飛翔。圧倒的なまでの破壊力。これをその精霊に当てはめていくと・・・」
「いい加減、その口閉じて戦え!」
あ、本当に乗ってきました。武双が効果的だといっていた理由がよくわかりますね、これは。明らかに戦う気もないように、ただ防ぎながら口を動かしていた私にティルヴィングを向けてきます。いいですよ、それで。
「二つ目の願いだ、魔剣!この女神から理性を奪え!」
九人目の言葉に反応して、魔剣がその権能を発動する。狂気という点において私はかなりのものであると自負していますし何とかなると踏んでいましたが・・・これはまた、楽が出来そうです。なにせ・・・理性、さっき外れましたし。
魔剣が発動したそれは私を害さんと干渉してきますけど、すぐにそれが無意味であると知って消えました。
「・・・・・・なんで、何の影響もねえ」
「貴方は、狂気の女神に。狂気の女神神格化でしかない私に、理性なんて言うものが備わっていると思うのですか?」
キヒヒ、とか。アヒャ、とか。口の端から漏れそうになる笑いを無理矢理に抑えて、ただ問う。少し考えればこれくらいわかりそうなものですけどねぇ。
「さて、話を戻しましょうか、神殺し。まず分かりやすいものから。物理の反射は、鱗という単語から魚の類でしょう。破壊についてもまた、言霊から丸太。外骨格の鎧は、その精霊においては海老が。翼による飛翔は翼の生えた木の幹ですね」
「いい加減にしろつってんだろうが!」
水を操り蒸発させて、続けるように車輪をはなってきます。が、これを聖槍で破壊。かなりの威力ではありますが、どうにかなるレベルです。
「ここまで一致してしまえば、後はこじつけで一つ一つ分かっていきます。治癒不能な傷を与えるのは、一生に一度もう
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