青野北斗のサーヴァント
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そんなことを考えていると突然アヴェンジャーが大声を上げながら現れ、僕たけじゃなくて北斗も、そして彼のサーヴァントも驚いた声を上げる。
「? どうした?」
「キャスター?」
「………」
「………」
僕が話しかけてもアヴェンジャーは無言で北斗のサーヴァント、キャスターを見てキャスターもまた無言でアヴェンジャーを見ていた。
「………」
「………」
「……………」
「……………」
それからしばらく無言で見つめあうアヴェンジャーとキャスター。一体どうしたのだと思ったその時……。
「「ああっ!?」」
アヴェンジャーとキャスターが同時に睨み合った。二人とも凄い表情だった。子供が見れば一発で泣きそうなメンチの切りあいだった。
「ちょっと貴女何なの? 露出の多い和服で見るからに術師系? 私の真似をしないでくれない?」
「はぁ? 真似をしているのは貴女の方でしょうに。見たところ魅力的な服装で主人の心を癒し、いつでもそばにいるスイーツ系サーヴァントを気取っているみたいですけど、それは私一人で十分なんですよ。というか貴女、何ですかその格好は? ただ肌を見せるだけが色香だと思ったら大間違いなんですからね」
アヴェンジャーの言葉にキャスターが言い返し、それを聞いた彼女の表情が強張る。
「……それ、貴女だけには言われたくないんだけど? というかいい歳をしてそんな格好をして恥ずかしくないの?」
「……何だとコラァ」
「何よ……?」
キャスターの瞳に殺気が宿り、それと同時にアヴェンジャーの瞳にも殺気が宿る。……な、何かヤバくないか?
「キャスター?」
「ちょ、ちょっと二人とも少し落ち着……」
「「マスターは黙っていて!!」」
流石にこれ以上は不味いと思って僕と北斗が止めようとするが、アヴェンジャーとキャスターの怒声で何も言えなくなって。ま、マジ怖ぇえ……って!? あの二人、何で武器を構えているんだよ!
「「………」」
いつの間にかアヴェンジャーのそばには彼女の武器である骸骨の人形が浮かんでいて、キャスターのそばにも一枚の鏡(恐らくだけどあれがキャスターの武器なのだろう)が浮かんでおり、二人ともいつでも攻撃できる戦闘体勢となっていた。……いや、でも何で? 何でこの二人、会ってすぐに戦い合おうとするの?
一触即発の空気が食堂を支配して、このままでは本当にアヴェンジャーとキャスターが戦うかと思ったその時。
「え? 貴方達、何をしているの?」
食堂の入り口の方から聞き覚えのある知り合いの、凛の声が聞こえてきた。
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