第5章 極寒の雪原の中で 〜指揮官としての初陣〜
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「第3中隊降下準備良し!
協力に感謝する! 第3中隊降下開始!」
何度も繰り返した手順ではあったが、本番になると緊張する。
降下誘導員が
「1号機射出!」
シュパーン!
という音とともに、機体ごと前面に射出される。
第2中隊の殿機の誘導灯に従って降下する。
私の機体のパイロットは
ジェフリーズ・ヨハスン軍曹である。
彼は、名前こそ同盟人であるが帝国亡命2世である。
彼はなかなかの操縦の腕前の持ち主で実はスパルタニアンのパイロットであったのだが、
上官に帝国2世を大変嫌う士官がいて、そいつと殴り合いのけんかになって陸戦部隊に転属になってしまったそうだ。
しかし、先のヘンシェルで戦功を立てて軍曹に昇進している。
降下から3分後。
目の前に帝国軍基地が見えてきた。
敵は、盛んに攻撃してくるが、この手の攻撃になれたローゼンリッターがほとんどを占めるこの第1次降下部隊にはそんなものはただの気休め程度にしか思われなかった。
敵からの射撃を避けるために低空単縦陣での飛行を命令した。
リンツ中尉から
「各中隊、予定通りの進撃コースへ入れ!
計画通りのポイント3−3で合流するぞ!
散開!」
私たちは基地の西側、一番対空火器が生き残っていたところであった、の攻撃を担当しており私の隊はそのポイントのさらに西側を攻撃することになっていた。
そのまま、進路変更を命じ攻撃地点へ中隊の機首を向けさせる。
敵の攻撃陣地まであと800mに迫ったところで私は
「機関銃小隊、射撃用意!」
すると、マリー予備役少尉から
「準備良し!」
その瞬間に
「撃て!」
次の瞬間に何本もの機関銃のレーザー弾が敵の陣地に吸い込まれていく。
そして、敵陣地まで300mのところで
「第1・2・3小隊!出力最大突撃!
機関銃小隊は巡航速度を保って援護射撃を続けろ!」
1個小隊23機が単縦陣、高速で侵入を図る。
私は、ライフルで陣地から機関銃を放っている帝国軍兵士に向けて射撃した。命中。
敵陣に到達!
といっても一瞬で過ぎ去った。
我々の攻撃目標はここから先なのだ。
「第2,3小隊フォーメーションA!」
攻撃態勢の編隊になる。
「各機レーザー砲三連射用意!」
「撃て!」
レーザー光線が400m先にある敵の基地本部建物につながる格納庫に集中する。
爆発!
進入路を確保。
「各機、突入路付近へ着地!
機体は遠隔操作モードにしていつでも対地支援が行えるように準備せよ!」
大きく開いた突入口から帝国軍兵士が射撃してきた。
「第3小隊!
誘導ミサイル1から3、突入口に向けて射撃用意!」
「撃て!」
ミサイルがまっすぐ飛んでいく。
命中!
抵抗はやんだようだ。
そうこうしているうちに、突入口に到達。
その場で着地。
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