マブラヴ
1017話
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訳じゃないんだから、問題ないだろ?」
そんな俺の言葉に、恭子は小さく口元に笑みを浮かべる。
先程の苦笑とは違い、どこか悪戯っぽい笑みだ。
「さて、どうでしょうか。アクセルさんがどう思って声を掛けているのかは分かりませんが、それをどう受け止めるのかはその人次第ですよ?」
「……妙な事を」
まぁ、それでも色々と気疲れがある恭子が少しでもリラックスできたのなら、それでもいいか。
……そんな風に思った時だ。
かろうじて整っているだろう基地施設が、けたたましく非常警報を鳴らす。
ヴィー、ヴィーという、どこか聞き覚えのあるその非常警報は、間違いなく何らかの不測の事態が起きた証。
いや、今のこの状況を思えば不測の事態が起きたとしても、それが示すのは2つしかない。
即ち、アンバール基地の時と同じようにテロリスト共が動いたか、あるいは……
「恭子様! BETAが連隊規模で重慶基地に向かって移動しているのが確認されました!」
近づいてきた斯衛が……恭子が俺を案内している時にも距離を置いて着いてきていた護衛の女が厳しい表情を浮かべながら告げる。
そう、この世界の人類の怨敵でもあるBETAが動いたかだ。
連隊規模となると、2000から3000といったところか。基地化が済んでいれば問題はないだろうが、幾ら防衛力重視で急速に基地化を進めるとしても、そして実際に戦えると自信を持っているとしても、それでもやはりいざ攻められるとなると、基地化が完了していないだけに心細いものがあるのだろう。
「何ですって!? 一体どこからそれだけの戦力を……オペレーション・ルシファーで敦煌ハイヴとマンダレーハイヴの戦力は大きく減らした筈なのに……」
「ボパールハイヴから、です」
斯衛の、苦々しげな呟きの声が周囲へと響き渡るのだった。
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