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俺と乞食とその他諸々の日常
五話:乞食と日常
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ろ。偶には他の色もしたらどうだと思ってな」
「こ、これ、ホントに貰ってええの?」

 どこかしら信じられなさそうな顔で聞いてくる。
 何というか俺はそんなに善行をすると怪しいのだろうか。
 ミカヤにしろ、ジークにしろ、失礼だろ。

「嫌なら返してもらっても構わないぞ」
「嫌やない! 本当にうれしいよ! おおきにな、リヒター」

 先程よりもだらけた顔でほおを緩ませるジークだったが、喜んでくれているのだと思うと先程よりは引かずに済んだ。
 まあ……一切引かないというのはないんだけどな。
 とにかく、これ以上のんびりしていたら本当に遅刻するので俺は歩き出す。
 
「そう言えば、そろそろインターミドルの参加受付が始まるんだったな。……今年は飯を作る程度の応援はしてやるか」

 そんなことを呟きながら俺は進んで行くのだった。
 因みにだが、荷物を取りに夕方にもう一度ここに来たらジークがまだトリップしていたのは余談だ。


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