第五十七話
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はのスターライトブレイカーは角度的に海へ抜けるコース。
あの威力で割られた海が大量の津波を作って海岸へと押し寄せたらそれは死傷者が出るような被害が出るだろうと予測が出来る。
その被害を出さないための結界だ。
「うおおおおおおっ!」
エルグランドが吼える。
バインドが抜かれ、今にもクリスタルケージが破られそうになったが、どうやらなのはのチャージも完了したようだ。
「スターーーーライトォブレイカーーーーーーーーーーー」
ゴウッっとピンクの奔流がエルグランドを襲う。
余波が海を割り、海水が荒れ狂うようにうねる。
なのはの砲撃がやむと、空中に何とか浮いているエルグランドと、その上に浮遊しているジュエルシードを発見する。どうやら今の一撃で手元から離れたようだ。
エルグランドは四肢からは力が抜け、気絶しているようだったが、根性か、はたまた偶然か、その手に持ったデバイスだけは放していなかった。
まずいっ!
今の一撃でデバイスを吹き飛ばせなかったのは非常にまずい。
彼が転生者だとしたらデバイスは間違いなくインテリジェントデバイスだろう。
未だリンカーコアとリンクが解けていない状態のインテリジェントデバイス。これが意味する所は…
俺たちが行動するよりも速く、転送魔法陣がエルグランドの下に展開される。
そう、自己判断が出来るインテリジェントデバイスならば、魔法の行使が可能だと言うことだ。
俺たちはなのはの砲撃の余波に当てられないように距離を取っていた。今から小型のシューターを飛ばそうとも…
俺が放ったシューターが着弾するより速くエルグランドは転送魔法陣に消えていった。
「っ…クロノっ!」
通信ウィンドウのクロノに呼びかける。
『今追跡している。…エイミィ!』
俺の言わんとしている事を察したのだろう。すぐに指示を出すクロノ。
『…ごめん、クロノ君。ショート転移を繰り返されて見失ってしまったよ』
なんて事…
『すまない。未だに彼が行なった破壊で被害甚大で歓迎できる状態では無いのだが、アースラまで来てもらえるか?釈明と今後について』
エルグランドが俺たちを狙ったのは明白で、再度狙われる危険性もあるからとの事。
俺たちとしては直ぐに家に帰って母さん達に会いたかったのだが、俺たちの経験した時間も、この世界では流れていない。彼らからしたらほんの少し時間をくれと言っているだけだ。
…まあ、しょうがないか。俺たちはクロノの招待を受けることにした。
アースラに到着するとわりと被害の少なかった食堂へと案内された。
ほんの少し前に廃艦寸前のこの船に厄介になっていたと思うと感慨も深い。
席に着くとクロノが俺たちに謝った
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