第五十七話
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い室内にひそひそ声が響く。
「うーん、じゃあ、こっちをこう」
「うん、いい感じかも」
俺とソラが寝る間を惜しんで三日間も何をしていたかと言うと、今持てる技術を集めて万華鏡写輪眼の封印術式を構築している。
写輪眼ですら危ない能力だが、万華鏡はその上を行く。
しかも思兼とは…精神操作系の能力は幼い身には過度の能力だ。
それは余りにも利用価値が高すぎる能力であり、それに気が付いた大人に悪用されかねない。
だから封印する。誰かがもしヴィヴィオにその能力があると気が付いても使えないように。
「よし、出来た」
「うん、多分大丈夫じゃないかな」
術式が完成したところで来客を告げるチャイムが鳴り響いた。
「誰?」
「さあ?」
俺は重い腰を上げると扉に近づいて確認する。
「どちらさま?」
「あの、わたしです、高町なのはです」
ある意味グッドタイミングだ。俺も彼女に用がある。
扉を開けて中に入ってもらう。
「これ、飲み物。コーヒーだけど」
そういって差し出されたそれをありがたく頂く。
ふぃ、生き返った。
「それで?なのはさんは何の用で来たの?」
「あの…ヴィヴィオの眼について詳しく聞きたいなって…アオ君達は自分の技術を余り人に教えるような人じゃないってのは知ってるつもりだけど、ヴィヴィオの事だもの。わたしも引けない」
そう言ったなのはさんの目は力強い光が灯っていた。
「…俺からもヴィヴィオの事で話があります」
「え?そうなの?」
さて、どこまで話そうか。
長い話になるな。
結局、写輪眼についてほぼすべてを打ち明けることにした。
写輪眼がどういう類の能力か。
それに使うエネルギーについて。
ある特定の血族にのみ現れる特異体質であると。
その血族以外は反動が大きい物であること。
ヴィヴィオについてはなのはさんの話から聖王と竜王のハイブリッドである事を聞いていた、半分しか竜王の遺伝子が入っていないのならもしかしたら反動は大きいかもしれない。
そして開眼方法と失明の危険性。
さらには思兼の能力まで。
話し始めてどれだけ経っただろうか。ようやく俺の話が終わる。
「万華鏡写輪眼…そんな事をわたしに教えてもよかったの?」
「俺たちはもうすぐこの世界から去ります。だから、誰か一人くらい正確に知っていて欲しいんです。…それになのはさんはヴィヴィオを守ってくれるんでしょう?」
この言葉は少し意地が悪かったかな。
でも…
「もちろんだよっ!」
すぐにこう言えるなのはさんだからこそ信用できる。
…それにリオの事もあるしね。
リオと機動六課は少
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