第五十七話
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上乗せされたオーラもすべて右手に回して『硬』をした右手で目の前の扉を殴りつける。
破砕音とともに木っ端微塵になる扉。
「はやくっ!また塞がる前に」
「わっわかった!」
玉座の間を出ると直ぐに印を組んで影分身。
「あ、それってさっきの」
「しっかりヴィヴィオを抱っこしていて下さいね」
影分身がそれぞれなのはさんと気絶している戦闘機人を持ち上げて飛翔すると、出口めがけて脱出する。
「本当に便利なんだね、念って。魔法で出来ることはほとんど出来るの?」
そう問われても、エネルギーは同じだけど今使ってるのは別の技術なんだけど、教えないほうがいいか。
「皆が皆出来るわけじゃ無いですけどね」
「…そうなんだ」
さて、無駄話もそこまでにして俺たちは来た道を逆走する。
道すがらなのはさんが一撃のもとに降した戦闘機人と接触するルートだが、彼女に行使したバインドはいくら強固な物だったからといってもこのAMF下では解除されているだろう。
再戦の可能性も視野に入れていたが、接触してみるとすでに武装は解除されていた。
「どうして?」
なのはさんが問いかける。
「私達は負けたんだ。その子を助け出された瞬間に。それにいくらドクターの命令だったからと言ってそんな小さい子を利用するのはやっぱり気が引けたし…」
この人、自分がやっている事で悩んでいたんだ。悩みつつも創造主の命令には逆らえなかったか。
この彼女も連れて脱出しようと考えていると、前方からエンジン音を響かせて疾走して来る一台のバイクが現れる。
「なのはさーーーーん」
「スバル!ティアナ!」
「二人とも助けに来てくれたの?」
「はいっ!中のAMF濃度が魔法行使不可能な位まで上がったって報告を受けたので」
なのはさんの問いにスバルが答えた。
「…なのはとフェイトは?」
と、俺はティアナに問いかけた。二人と一緒だったはずだ。
「あの二人には引き続き地上のガジェットの殲滅をして貰っています。あたし達は彼女たちほど魔力が有りませんからこちらに回りました」
本当は二人ともこちらに来たかったようだったとティアナが答えた。
バイクに戦闘機人を二人乗せてもらい(気絶しているクアットロはスバルが固定した)なのはさんとヴィヴィオは俺が引き続き抱えて飛ぶ。
手の空いた俺の影分身は進路上の露払い。
未だに稼動しているガジェットを潰して行く。
ゆりかごからの出口に差し掛かるとティアナはおもむろに加速した。
加速?
そのまま空中に躍り出るとAMFから離れたことでスバルがウィングロードを使い空中に道を作りだす。
それに飛び乗って下へと降りていった。
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