62グレモリー対シトリー(作戦会議)
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いたしました』
ゲームの舞台となっているこのデパートは二階建て。高さ的には大したことがない、一階二階と吹き抜けの長いショッピングモールになっているから、横面積がかなりのものとなっている。ショッピングモールの屋上には駐車場があって、その他にも立体駐車場が存在している。
『両陣営、転移された先が「本陣」でございます。リアス様の本陣が二階の東側、ソーナ様の「本陣」は一階西側でございます。「兵士」の方は「プロモーション」をする際、相手の「本陣」まで赴いてください』
本陣は互いに遠いデパートの端っこ。私たちの陣地の周りにはペットショップ、ゲーセン、飲食フロア、本屋、ドラッグストアが存在している。本陣の下の一階には大手古本屋の支店とスポーツ用品店があるね。
そして相手側にあるのは食材品売り場と、電気屋、ジャンクフード店、雑貨売り場。
『今回、特別なルールがございます。陣営に資料が送られていますので、ご確認ください。回復品である「フェニックスの涙」は今回両チームにひとつずつ支給されております。なお、作戦を練る時間は三十分です。この時間内での相手との接触は禁じられております。ゲーム開始は三十分後に予定しております。それでは、作戦時間です』
アナウンス後、私たちは飲食フロアに集まって話し合いを始めた。
「バトルフィールドは駒王学園近くのデパートを模したもの……つまり屋内戦ね」
リアスさんが飲食フロアの壁に描かれた大きなデパート内の案内図を見ながら言う。リアスさんの手元にはチェスのマス目に区切られた専用の図面も存在する。
部長が送られてきたルールの紙に目を通す。
「今回のルール、『バトルフィールドとなるデパートを破壊し尽くさないこと』ーーつまり、ど派手な戦闘は行うなって意味ね」
「なるほど。私や副部長にとっては不利な戦場か。効果範囲の広い攻撃が出来ない」
ゼノヴィアはリアスさんから聞いた情報に、口惜しそうな表情を見せる。
ゼノヴィアの言う通り。屋内戦で建物をあまり破壊するなというルールがあると朱乃さんの雷雲を展開しての特大雷による攻撃なんて論外。ゼノヴィアは破壊力がありすぎるデュランダルの放つ、聖なる斬撃波動が気軽に発生出来ない。
「困りましたわね。大質量による攻撃戦はほぼ封じられたようなものですわ」
朱乃さんが困り顔で頬に手を当てていた。まあ……朱乃さんには困りものだけど、私からしたらこのルールは有り難い。魔法が使えないならアスカロン≠窿с}トの剣のヴォイドを使えばいいだけ…
「ギャスパー君の眼も効果を望めませんね。店内では隠れる場所が多すぎる。商品もそのまま模されるでしょうし、視線を遮る物が溢れています。闇討ちされる可能性もありますし……困りまし
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