僕の出張日記2
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左手のことは【剣姫】にやられた、と言うと何故か納得したようだった。あれ、アイズちゃんのこと知ってるのかな?てっきり知らないものだと思っていたから、二つ名で答えてしまったではないか。
あと、制服のことも「一応仕事として来ているので」と答えると、此方もまた納得したようだ。
その後は、お互いに無言のまま、道を進んでいく。気まずいが、ある程度は仕方がないだろう。あくまで僕たちは初対面なのだから。
さらに十分ほど歩くと、そこには”怪物祭”で見た新種のモンスターや、アイズちゃん達の話にあった芋虫型がいた。
僕はとっさに身構えるが、彼は左手で僕を制した。え、これ新種だよ?危ないよ?
もしかしてコレも”土竜族”のペットなの!?いやいや、流石に違うでしょ!?
え、コレを飼ってるの?貴方が?うっそだー。
だって貴方”調教師”じゃないでしょ?多分【ガネーシャ・ファミリア】でも、このモンスターは調教できないと思うよ?え、貴方がやったんじゃないの?あ、そうなんだ。
もしかして本当に”土竜族”?
…………僕の中で”土竜族”の警戒度が一気にMAXになった。
その後、しばらく彼について行ったのだが、一行に目的地につく様子が見えないので、先に”土竜族”の都市がある場所を尋ねてみると、どうやら”土竜族”の都市はこの穴からはいけないらしい。
僕の6時間にも及ぶ苦労はなんだったんだ…………………?
内心でガックリ落ち込んでいると、彼が「どうして”土竜族”の都市の場所なんか聞く?」と尋ねてきたので、「僕はそっちが本命なんで」と答えておいた。いや、そっちしか目的じゃないけどさ。
もうこれ以上時間をかけるわけにもいかないので、彼に「僕はそろそろ仕事をしに行きます」と言って、もと来た道を引き返した。
流石に彼がいる場所では 恥ずかしかったので、彼の視界から外れた辺りの場所から、全力疾走をする。
うん、滅茶苦茶時間の無駄だったな。
帰り道でまた”土竜族”のペットと思っていたものと会ったが、構っている暇はないので、普通に無視してきた。あ、でも、あのペットを放牧してるのかな?それなら納得できるし。
まあ、後で”土竜族”の都市に着いてから聴けばいいか。
そう言えば、急いでたからあまり気にしなかったけど、背後で何かが崩れるような音がした気がしたんだけど…………まあ、気のせいだよね。
そして、入ってきた場所に戻ったときには、既に日が傾きかけていた。うん、馬車が通らないかな〜?なんて思っていると、本当に”土竜族”の都市行きの馬車が通りかかったので、乗せてもらった。
三十分後、無事に”土竜族”の地下都市へとたどり着けた。
ハア……やっと仕事が出来る。
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