ハーフエルフの日記2
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らいらしていると思いますよ?すべてが自分の思い通りになるとは思いませんけど、周りの人まで巻き込んでいるのに、ムカつかないわけないじゃないですか」
と、より深い殺気を放ちながら言い切った。
言われて見れば、確かに先輩はこの騒ぎを以前から心配していたし、このような状況にならないように対策も立てていた筈だ。いくら死傷者0人とは言え、少しでも状況が違えばどうなるのかなんてわかったものではない。
例えば、近くに【ロキ・ファミリア】がいなかったら?例えば先輩があの少女の近くにいなければ?例えば、そうして何も関係のない一般市民が亡くなってしまったら?
例を挙げればキリがない。
しかし先輩は間違っても人を責めるようなことはしない。自分に怒りを向けているのだ。ただ一人、この事態の可能性を見出せていたにもかかわらず、このような事態にしてしまった自分自身に。
他の人が聞けば、明らかに先輩のおかげで被害は最小になり、褒め称えるべきだが、先輩からしてみたら、建物の一つでも壊れてしまえば、それでアウトなのだ。厳しすぎる。
そんな先輩に、【ロキ・ファミリア】の人たちは何も言えなくなり、話は終わったとばかりに出て行く先輩を見つめる。
そんな空気の中、先輩を止めたのは、【ロキ・ファミリア】の主神・ロキだった。
神ロキは『なあ自分。家のファミリアに入らん?』と言ったのだ。
これには、私も、先輩も、リヴェリア様も、ディムナ氏もが驚いていた。
しかし先輩はフッと笑みを零すと、いつものニコニコとした笑顔で『僕はここが好きなんです』とアッサリ断った。
どうやらロキも、その答えは予想していたようで、『そっかー』と一言漏らすと、席を立ち上がり、両手を頭の後ろに組んで、部屋から出て行った先輩に続いて、ギルドから出て行く。
リヴェリア様たちも、ロキのあとについていき、続々と部屋から出て行く。
なんか胃が痛くなってしまったなぁ。
……………………うん、今度買い物に付き合ってもらおう
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