僕の日記
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モンスターを地上に連れて来るなど、何かあったらどうするつもりなのだと、【ガネーシャ・ファミリア】に小一時間ほど問い詰めたいところだが、生憎僕が生まれるよりも前からある恒行事なので、一職員がどうこう言ったところで、変わるものではない。
エイナちゃんにも、そこまで心配しなくてもいいんじゃないかと言われたが、不安がなくなることはない。と言うよりも、常に最悪を想定して動くべきだと僕は思う。もしもモンスターが逃げ出したら、もしもモンスターの運送中にトラブルが起こり、上層に中層のモンスターが逃げ出したり、など考えれば考えるほど、最悪は出てくる。
このことを遠征前のフィンさんに言ってみたのだが、「君がモンスターを倒せばいいじゃないか。それぐらい朝飯前だろ?」などと、意味不明なことを言ってきた。
僕は別に冒険者をやっていたというわけでもなければ、何か格闘術を学んでいたわけでもない。ただの一般市民なんですよ?ゴブリンを見ても脚が震えると思いますよ?見たこと無いけど。
エイナちゃんが就職してきた頃に、一度暴れている冒険者の鎮圧を任されたが、攻撃を避けるのに精一杯で、落ち着くために素数も数えていたが、当然取り押さえることは出来ず、そんな僕に呆れたのか、冒険者はギルドから出て行った。て言うか僕、最後のほうは怖くて目を閉じてたんだよなぁ。
エイナちゃんに「なんで攻撃しなかったんですか?」って聞かれたけど、出来るわけないじゃないか。相手は冒険者だよ?僕は一般市民だよ?
あとフィンさん。”怪物祭”は昼時なので、朝飯前ではないです
□月〇日 晴れてるけど大雨
ひさしぶりに日記を書く。
此処のところ、書類が多すぎて日記を書く体力も残ってなかった。
そう言えば、エイナちゃんの担当冒険者君が、全身真っ赤に染めてギルドに入ってきたときは驚いた。エイナちゃんもなんか可愛らしい悲鳴を上げてたし。
どうやら上層でアイズちゃんたちと会ったらしい。【ロキ・ファミリア】も無事のようで何よりだ。
その後いろいろあったけど、冒険者…………確かベル君という子に大好きと言われて、顔を真っ赤に染めていたエイナちゃんを、微笑ましいなぁなどと思いながら、業務を再開した。
オラリオは今日も平和です
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