二度目の急展開
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、その左右には色とりどりのカラフルな箱状の物体が、それこそ夥しい数ずらりと並んでいる。
この、オブジェとなるほどに並べられた箱の正体を探ろうと目を凝らし……クラーケギルディの目が見開かれた。
(間違いない……! これは全てギャルゲー、エロゲーの山か!)
そりゃ目を見張るだろう。何せ、部屋いっぱいのエロゲーの山なのだから。
一般の人ならば悲鳴を上げるか呑みこむか、無表情へ突入に回れ右は必至。
というか、オブジェになってしまうぐらいのエロゲーを、どうやって買いあさったのか、そしてこれ全部プレイ出来ているのか、甚だ疑問である。
しかしながら、クラーケギルディが覚えているのは感嘆と畏怖だった。……否、実際にそれを覚えたのは、その後だった。
予兆も無く箱の中から一つが動き、ダークグラスパーの下へと飛んでいく。箱の中からディスクを取り出すと、パソコンに投入し読み込ませ始める。
「最近はインターネットから直接インストールするタイプのゲームも増えたが……妾は未だにこのソフトウェアからのインストールの方が、良いと考えておる」
「如何様の理由で?」
「入れる時の所作、パソコン内から聞こえる音、画面に表示されるウィンドウ、そのすべてが、まるで戦前に兜の緒を締める武士の気持ちにさせてくれるのだ」
「……なるほど」
クラーケギルディこそ納得したかのように頷いたが、普通に人にしてみれば何をいっとるのやらである。
まあ、勿論そう感じる人もいるであろうが、それにしたって口に出して言う事でも無い。
そしてこの会話から、クラーケギルディは相手の力量と、そして声音から女であることを見抜いた。
女性型エレメリアンも居るには居るので、珍しくは無いと装いながらも、はたしてどのような姿をしているのかと覗き込み―――再び目を見開く事となる。
(な、に……!? 人間!? 人間の少女ではないか!?)
そこに座っていたのは女性型エレメリアンでも、少年の声を持つエレメリアンでも無く、眼鏡をかけた『人間』の少女だったのだから。
高いエレメーラを持っている事はクラーケギルディにも分かっており、だとしても首領直属の部隊に何故人間が配属され、彼らへ恨みを抱いても仕方ないうえ「アルティメギルが狩るべき」人間が与しているのかと、さしもの彼でも驚愕を隠せない。
ヒーローに仕立て上げられた人間、もしくはとりわけ属精力の高かった人間が、世界が滅ぼされる直前に媚を売って仲間となったか、それ位しかクラーケギルディに思いつく可能性は無かった。
勿論、首領直属の戦士なのだから、必ずしも媚を売った訳では無かろうが、それにしたって本来なら、此方と敵対すべき人間が基地内の堂
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