8部分:第八章
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が出て彼等が無駄に傷付かず死なない為にな」
「人が死ぬのが剣闘士なのにかい?」
「それでもかい」
「そうだ。それでもだ」
今造られはじめている建物を見ながらの言葉は確かなものだった。
「少しでも無駄に傷付かず死なない為にだ」
「成程、それでか」
「それでなのか」
「そうだ。それに医者も置く」
それもだというのである。
「傷を癒す為にもな」
「剣闘士の為のだよな、それも」
「その為の医者なんだよな」
「その通りだ。俺はやる」
また言葉を出す彼だった。
「俺の為すべきことをな」
「そうか、何か俺達よりずっと先を見ていたんだな」
「上を」
ここでこのことを知った仲間の剣闘士達だった。
「あんたはそこまでか」
「見ていたんだな」
「俺は見つけた。ならそれに達するだけだ」
バーナムの今の言葉には迷いはなかった。
そうしてその言葉で。彼は言うのだった。
「そこにな」
そう言いながら造られているものを見ているのだった。彼が見つけ目指すと決めたものをだ。
剣闘士 完
2009・11・27
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