6部分:第六章
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第六章
「これから楽勝で勝つんだからな」
「では行くぞ」
その彼に対してバーナムは顔を岩の様にさせたままだった。
「いいな」
「あんた意外と面白くない奴だな」
彼のその無愛想な様子を見ての今度の言葉だった。
「岩石みたいっていうかそんなのだな」
「そうか」
「まあいいさ。とにかく俺はやるんだ」
「それではだ」
「来たぜ」
早速だった。その豹達が来た。一直線に二人に向かって来る。
「俺は右のをやるからな」
「では俺は左だ」
この決定はほぼ瞬時に決めてしまった。そのうえで豹達に向かうのだった。
「よし、戦え!」
「勝てよ!」
居間は観客の声は耳には入らない。それよりも目の前の猛獣達だった。バーナムは刀を右手に持ちあいてのその隙を窺っていた。
それに対してステンシウスは一気に襲い掛かった。その両手持ちにしている斧を大きく振り被りそのうえでその頭を唐竹割りにしようというのだ。
「死ね!」
振り下ろしながら叫ぶのだった。
それで頭を一気に叩き割る。筈だった。
しかし豹の動きは素早かった。その攻撃を何なくかわしてしまったのだった。
そして右に跳ぶとそこから彼に襲い掛かって来たのだった。
「くっ!?」
爪の一撃は何とかかわした。しかし彼は豹のその素早さに対して驚きを隠せなかった。
「何て速さだ、こいつ」
「豹の素早さには気をつけろ」
バーナムは自分が相手にするその豹を見据えながら彼に告げた。
「ライオンよりも素早いからな」
「ちっ、それにしても何て速さなんだ」
「豹は強い」
そのことを確かに言うのだった。
「それはわかっておけ」
「くっ、所詮は獣じゃないかよ」
だが彼はまだわかっていなかった。それがそのまま言葉に出てしまっていた。
「この俺の相手じゃねえよ」
「そう思っているのならいいがな」
彼は今はそれ以上は言わなかった。それよりも目の前の相手だった。僅かでも注意を逸らせばそれで命を失うからだ。それを誰よりもよくわかっていたのだ。
だからこそ居間も隙を窺う。じり、と半歩前に出た。するとだった。
豹はそこに危険を感じたのか跳んできた。そうしてその牙と爪で襲い掛かって来たのだった。
「来たな」
それを見てすぐにだった。左手に持っているそのネットを猛獣に向かって投げた。
するとだった。豹はその中に捉えられた。そうして牙と爪を封じられた獣をそのまま右手の刀で切ったのだった。跳んだままのその相手を一瞬で倒したのだった。
「おお!」
「やったな!」
「見事だ!」
観客達はそれを見て歓声をあげた。
「流石だ、バーナム!」
「やってくれた!」
彼へ歓声がかけられる。しかし彼はにこりともせずすぐに左に向かう。見ればステンシウスはその右手に
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