手合わせ
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ら長槍を振降ろす。
サイドステップで回避したアイズのすぐ横の地面を叩き割り、体勢が崩れたところを狙って突っ込んでくるが、させじと短槍で迎え撃つ。
強化された短槍と風を纏ったサーベルが都合三合、金属音を響かせた。
一度だけ体が開き、短槍で突いたのだが風に阻まれて往なされた。
強化しても反らされるのだ。なんちゅー風や
「ダラァアア!!」
「ッゥ!!」
短槍での打ち合いの間に構えていた長槍でアイズの横っ腹を薙いだ。
一瞬、入ったと思った一撃だったのだが、手応えは軽い。アイズが軽い訳ではない。
飛ばされる方向に飛んで、衝撃を逃がしたのだ。
そして、飛ばされたアイズは風で体を制御。空中で見事に体勢を捻った彼女は飛ばされた先、フイールドとなっている場所の外の木に着地した。
そして、俺の脳裏に昨日の一撃が浮かんだ。
あれがくる……!?
咄嗟に槍を前方で交差させ、身構える。
瞬間、アイズは宙を駆けた。
「ハァアアアアアアアアッ!!」
『リル・ラファーガ』
そう言っていた攻撃の威力は間近で実感している。
風を纏い、風による突進。
「アアアアアアッ!!」
「クゥッ!?!?」
突き出されたサーベルの切っ先を何とか受け止めるが、そな威力と衝撃に腕が悲鳴をあげた。
いや、腕だけではなかった。
防ぐ二槍のその片割れ、強化し、赤黒く染まった【アレルヤ】からもギギギギィッ!!という嫌な音が鳴っていた。
どんだけなんだよこいつっ!!
「っっ…!!! ラァアアッ!!!」
「ッ!?」
意地で耐え、後ろへと往なした。だが、その際に彼女は俺の左腕を斬りつけていく。
通過した際の風で吹き飛ばされそうになるのもなんとか耐えた。
「ッフゥ……流石【剣姫】。ほんと、簡単には取らせてくれねぇ……」
「……負けるつもりは、ない」
「そりゃどうも。こっちもな!」
両手の槍を再び構えると、アイズもサーベルを構えた。
そした、同時に駆け出す。
「ラァアアアアアアアッ!!!」
「ハァアアアアアアアッ!!!」
アイズとの手合わせ……という名の死闘はその後、三十分以上続けられた。
ーーーーーーーーーー
「「で? なにか言うことはある?」か?」
「「…………」」
現在、アイズとともに正座中。
足が痛いです
途中、リヴェリアさんとハーチェスさんに見つかった俺達の手合わせは強制的に終了。そのまま説教にGO!となった。
俺も戦闘が終わって初めて気付いたのだが、どちらもお互いボロボロとなっていた。
傷なんかは、回復薬や高等回復薬によって治療されたが、服ばかりはどうも……
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