手合わせ
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ろうか」
食事を終え、ハーチェスさんがそう切り出した。
そうか、とリヴェリアさんも視線真正面に座るハーチェスさんに向けた。
「で? 何を聞くつもりだ? ハーチェス。話によっては話せないこともある。場合によっては敵対行動とみなすかとしれんぞ?」
やだ、この人怖い
「別に【ロキ・ファミリア】の内部について聞くつもりもないし、そういうこともないと思う。聞きたいのは…………先日、この十八階層での事だ」
「……知っているのか?」
少しだけどね、と間を置いて続ける
「本当は、宿を取ることも考えてはいたんだ。でもリヴィアに行ったときに気付いた。冒険者が少なすぎたんだよ。ボールスとかに聞いてみれば、なんでも殺人事件が起きた、とか」
「おまけに、その調査の途中で新種のモンスターも出た、てな。聞いてみりゃ、【ロキ・ファミリア】が関わってるって話だ」
ハーチェスさんに続けて、ヒルさんも言葉を繋げた。
ヒルさんは、俺達が深層へ向かっている間、換金と情報収集を行っていたのだ。
「僕らは、そのことについての情報が欲しい」
「……それを話して何になる? お前たちも関わるつもりか?」
その問いにハーチェスさんは、まさか、と言葉を溢した。
「だけど、僕らは冒険者だ。そして命を張ってる以上、手持ちの情報が多いに越したことはないからね。もしかすると、僕らがそれに出会う可能性もあるんだ。そうなったとき、判断ができないようじゃリーダー失格だ」
「……そういえば、【バルドル・ファミリア】には、怪物祭の時の借りがあるんだったな」
チラリと、隣のアイズに目をやったリヴェリアさんは、次にはその隣に座る俺を見た。
「殺人について知っているなら話は早い。お前たち、誰が殺されたかは知っているな?」
「……聞いた話じゃ、【ガネーシャ・ファミリア】の野郎だって話だったな」
「ああ。その殺された男なんだが……Lv4の冒険者だ」
「なっ!?」
その言葉に、ハーチェスさんが驚きの声をあげる。
「フィンが言うには、首を折られたらしい。油断したところを殺られたのだろう」
「そいつは男なのか?」
「いや、女だ」
その言葉に、一同が黙り込む。
Lv4の冒険者の殺害。つまり、犯人の女はそれ以上の強さを持つということになる。
それは同時に、ハーチェスさんやエイモンドさんよりも強いということと同義だ。
下手をすれば俺よりも強い、という可能性もある。
「……そうとうヤバイやつみたいっすね」
「……ですね。ちょっと想像がつきません…」
「ちなみに、アイズも私も、これとは交戦した」
「っ! ……仕留めたのかい?
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