手合わせ
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アイズとリヴェリアさんを乗せた一行は、一度ウダイオスの残した大剣を預けるため、リヴィアの街へ進路を進めた。
俺達が送るのはここまでとしているため、荷物となるのは置いていくそうだ。アイズも大剣は使えないらしいからな。
「それじゃ、行こうか」
大剣を預けたアイズとリヴェリアさんが戻ってくると、ハーチェスさんは徐にそう言った。
どうやら、この二人も連れてパディさん達が野営する東の森へ向かうようだ。
「ん? 街で宿を取っていないのか?」
「ああ。ここの宿代はバカにならないからね。それは君達も知っているだろ? それに……」
「それに?」
「……いや、この話はあとでにしよう」
リヴェリアさんの問いに言葉を濁したハーチェスさんはそのまま直ぐに野営地へと歩を進める。
俺やリリアさん、エイモンドさんもこれに続き、他の二人は互いに顔を見合わせながらも俺達に続いた。
ーーーーーーーーーー
「団長、お帰りなさいませ」
「うん、ただいま、パディ。お客さんが二人いるんだけど、大丈夫かな?」
「問題ありません」
野営地について早々、パディさんが執事らしく一礼して出迎えてくれた。
パディさんの後ろでは、鍛練でもしているのか、アルドアさんが筋トレ中。スウィードもこれに付き合わされているようで、頑張ったいた。デルガさんはこれの傍らで酒を片手に座り込んでおり、ヒルさんは暇だと言いたげな様子で木の根本に寝転がっていた。
「お! 団長! 帰ったんすね。おかえりっす」
「お、おかえり、な、なさぁっいぃっ!」
「あ、ああ。うん、帰ったよ」
必死な形相で出迎えてくれたスウィードに、顔を引きつらせるハーチェスさん。
いったい、何回やればこんなんになるんだ……
「魔石とドロップアイテムの換金、やっといたぜ」
「ありがと、ヒル。どうだった?」
「一〇〇〇万ヴァリスを少し越えたくらいだ。やっぱ買い取り額が安すぎるぜ」
ほらよ、とどこにおいていたのか、金貨で一杯になった袋をこちらに投げ渡すヒルさん。
慌てて落とさないように俺がキャッチした。
「で? 何で【ロキ・ファミリア】の、それも第一級冒険者の二人がいやがる」
「一緒に帰ってきたんだよ。せっかくだし、ご飯もどうかと思ってね」
「……ま、団長の意見には逆らわねぇよ」
フンッと鼻を鳴らして再び目を閉じるヒルさん。その様子に、ごめんねとリヴェリアさんとアイズに謝るハーチェスさん。
「それはいいが……いいのか? ここまで連れてきてくれたあげく、食料まで……」
「構わないよ。うちの執事は優秀だからね。……ま、自慢みたいなものだよ」
「……ハーチェス、
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