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バーチスティラントの魔導師達
出会い
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い目でじっとこちらを見ている。何の感情もこもっていないその視線に、女性は躊躇いつつも1枚の紙を少年に見せた。
「………近所の孤児院から1週間前に配布されたものよ。」
渡された紙を少年が一瞥する。そして少年は、何故女性が口ごもったかを理解した。
その広告と思しき紙には、こう書かれていた。

『捜索願
名前:ユイ=フェルマータ
外見:白髪赤目、服装は全身黒
捜索理由:魔女の疑いあり 証拠発見済

白騎士様が発見した場合は、その場で処罰していただいて結構です。』

「…似顔絵付きとは、徹底してますね。」
「でしょう。ここに来れたのは奇跡に近いわ。」
少年と女性は互いに頷きあう。ただでさえ目立つ白髪に、赤い目。数日逃げ延びることができたのは確かに奇跡だ。
「ちなみに、証拠って何でしょう?」
「ただのでっちあげよ。外見で魔女と判断したのでしょう。珍しいから。ね?」
同意を求めようと少女の方を向く。少女の首は縦に振られる……と思いきや、横に振られた。
「………じゃあ君は、魔導師なの?」
縦に1回。首肯である。
「………魔女っぽい魔法って、"ダリスティン"?」
縦に2回。強い首肯である。
「………何で見つかったの?」
無言。是非では答えられない質問だからである。少年は困った様子で女性の方を見ると、女性は肩をすくめた。それは聞いていなかったらしい。
「まあ、話さなくてもいいことよ。…それにしても、よくユイが"ダリスティン"って分かったわね?」
「……偏見かもしれませんが、本に出てくる魔女っぽいので。」
「あながち間違ってはいないわ。何せ手順が手順ですもの。」
"ダリスティン"。人体の一部??髪の毛や爪など??と人形を用いる魔法。しかしその詠唱の様子は、魔法というより呪術である。もとはおまじないから派生した魔法なので、何かに影響を与える魔法が多い。
つまりこの少女は、"ダリスティン"を使って何かをしたのだ。そしてそれが見つかってしまった。
「…大変だったね。」
そう声を掛けると、少女は少年の方をちらりと向いた。何の意思も感情もこもっていないその赤い目に、少年は何故か恐怖を覚えた。どうして自分より幼い子供が、こんなにも寂しい目をしているのか。それが分からなかった。分かりたくもなかった。
そして、自分が比較的恵まれた環境下にいることを再認識した。
「………そろそろ、帰ります。」
「あら、まだいてもいいのに。」
少年は女性の言葉を無視し、立ち上がった。そして裏口から出ていく寸前に、一度振り返った。
「また来ますよ。………じゃあね、ユイ。」
少女から手を振られることも別れの言葉を言われることもなく、少年は駆け出した。その様子を見て、
「本当に面倒見のいい子ね。お友達になってあげてね、ユイ。」
と女性は少女に
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