2期/ヨハン編
K9 武装集団の交渉人
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心配しないで」
さすがに妙齢の女性であるマリアに、ヨハンは抱きつけないので、ただ笑いかけた。
「調の言う通りだ。こうしてまたマリアに会えて安心した」
「――、心配をかけてごめんなさい。ヨハン」
すると、エアキャリアから車椅子に座ったナスターシャと、ウェルも降りてきた。
「3人とも無事で何よりです。さあ、追いつかれる前に出発しましょう」
「待って、マム!」
切歌がナスターシャの正面に立った。
「あたしたち、ペンダントを取り損ねてるデス。このまま引き下がれないデスよっ」
「決闘すると、そう約束したから――」
乾いた音が二つ、荒野に響いた。
ナスターシャが調と切歌を平手打ちしたのだ。
「いい加減にしなさい! マリアも、あなたたちも。この戦いは遊びではないのですよ!」
母親同然のナスターシャに叱責され、調と切歌は震えている。
ヨハンは黙って彼女たちの後ろに立ち、彼女たちの肩を抱き寄せた。調も切歌も、マリアにしたように、ヨハンにぎゅっとしがみついた。
「マム、いいですか」
「何です、ヨハン。あなたもその子たちに賛成だと?」
「いえ……軽率なふるまいをしたことは自覚してますし、反省してます。だから挽回のチャンスを下さい。幸いにして、調が日時をこちらで指定するという条件を相手側に付けてくれました。この“決闘”で日本側の妨害を治めて、当面のネフィリムのエサも確保してみせます」
「ほう?」
「ドクターにもご協力願います。ノイズは雑魚でも消耗戦に持ち込むには恰好の道具ですから」
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