1〜2期/啓編
K7 彼の許せない理由
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いい。
紙コップのカルピスをぐい飲みして、タンッ、とテーブルに置いて。
「こんな生意気なガキのオネガイでキョーシュクですが、どうかもーちょいだけ響ちゃんが死なないように看てやってください」
廊下に正座して、風鳴サンに向けて直角に頭を下げた。つまり、土下座した。
「や、やめなさい。やめて、立花っ。私は」
「やめません。風鳴サンが響ちゃんと仲直りするって約束してくれなきゃ、おれ、一晩経ってもやめませんから」
響ちゃんにビンタした上、1ヶ月も放置かましてくれやがった女に土下座なんて、屈辱感で泣けてくる。
けど、この人以外に頼みにできる人がいないんだ。
耐えろ、おれ!
「わ、分かった。そちらの要求を呑む。でも、具体的に、私にどうしろと」
「とりあえず今回の怪我はノイズ災害じゃないことにする。あと響ちゃんが話しかけたら無視しない。学園の中じゃ特に。やってくれますか?」
「ぜ、前者はおじさまに伝えてそう処理してもらう。後者は……善処、する」
「善処する、って、遠回しに『いいえ』って意味なんすよ?」
「や、く、そく、する……こ、これでいいか!?」
頭を上げると、真っ赤な顔した風鳴サンと目が合った。
グッジョブ、おれ。
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