暁 〜小説投稿サイト〜
K's−戦姫に添う3人の戦士−
1〜2期/啓編
K7 彼の許せない理由
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
いい。

 紙コップのカルピスをぐい飲みして、タンッ、とテーブルに置いて。

「こんな生意気なガキのオネガイでキョーシュクですが、どうかもーちょいだけ響ちゃんが死なないように看てやってください」

 廊下に正座して、風鳴サンに向けて直角に頭を下げた。つまり、土下座した。

「や、やめなさい。やめて、立花っ。私は」
「やめません。風鳴サンが響ちゃんと仲直りするって約束してくれなきゃ、おれ、一晩経ってもやめませんから」

 響ちゃんにビンタした上、1ヶ月も放置かましてくれやがった女に土下座なんて、屈辱感で泣けてくる。
 けど、この人以外に頼みにできる人がいないんだ。
 耐えろ、おれ!

「わ、分かった。そちらの要求を呑む。でも、具体的に、私にどうしろと」
「とりあえず今回の怪我はノイズ災害じゃないことにする。あと響ちゃんが話しかけたら無視しない。学園の中じゃ特に。やってくれますか?」
「ぜ、前者はおじさまに伝えてそう処理してもらう。後者は……善処、する」
「善処する、って、遠回しに『いいえ』って意味なんすよ?」
「や、く、そく、する……こ、これでいいか!?」

 頭を上げると、真っ赤な顔した風鳴サンと目が合った。

 グッジョブ、おれ。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ