第五十五話
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内の一人が偽装してある薄壁を何のためらいも無く破壊して最短距離でこちらに近づいてくるではないか。
私はそれに慌ててガジェットを差し向けたが敵の進撃は止まらず、とうとう私が居るこの部屋の扉が壊された。
直ぐに私は防衛装置を起動して侵入者の迎撃をさせるが効果は芳しくない。
すべての迎撃装置は一射目を撃つと次射が発射される間もなく撃ち落されていた。
いくつも有った迎撃装置をことごとく掻い潜って来た相手だ、私の戦闘能力じゃ敵う訳は無い。
緊張で汗がにじむなんて経験は初めてだ。
大丈夫。私のシルバーコートは完璧なはずです。相手に私の姿は見えていないはず…
どうやって感知したのかはわかりませんが、油断してシルバーコートを起動していなかったために見つかってしまっただけの事。
このままやり過ごせばいいのです。
それに隙をみてほんの数メートル後ろにある脱出ポッドに乗りさえすれば脱出は容易。
私さえ居れば計画の再開は可能なのですから、あせる事は無いはずです。
私の位置をつかめていないはずの侵入者は魔法のチャージを始めると最後通告を発した。
「投降の意思が無い場合実力行使に移ります」
そしてチャージされる収束砲。
大丈夫。こんな所で空間攻撃なんてしたら自分にも被害が出るはず…それにどうやらあれは収束砲のようだし、砲撃魔法のようね。
この高濃度AMF下では連射は不可能。ならばその隙に脱出すれば…
そう考えて実行しようと後ろへと下がった私の眼前に極太の収束砲が迫って来ていた。
「なっ!?」
驚愕に漏れた言葉を飲み込むように私に直撃し、直後に私は意識を失った。
side out
「ディバイーーーーーーーンバスターーーーーーー」
ゴウッと発射される銀色の奔流は寸分たがわず敵を飲み込んだ。
プシューーーーーっ
余剰魔力を排出して撃ち終ると油断無く敵を見据える。
今の攻撃でステルス機能を維持できなくなったのか女性が一人倒れている。
それをバインドで拘束するが、抵抗する様子は無い。どうやら無事に魔力ダメージで失神したようだ。
敵が非戦闘タイプの頭でっかちで助かった。大方ステルスを見破れるはず無いと高をくくってたのだろう。
この世界の人間ならば騙されただろうが、生憎俺には何処にいるか丸見え。抵抗が無いんだから今のように一撃で沈める事も可能だ。
「さて、回収してなのはさんと合流するか」
浮遊魔法を掛けると俺も飛び上がり着た道を戻る。
十数分掛けてようやく玉座の間へと到着する。
目の前の破壊された扉を潜れば玉座の間だ。
その時扉を反対側から突き抜けて何かがこちらへと迫る。
あれは…なのはさん!?
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