第五十五話
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side out
side ヴィータ
なんなんだこいつは。
あたしを抱えたまま飛んでいるアオはまるで後ろに目が付いているかのようにガジェットのビームを避けながら追跡を振り切る速度で飛んでいく。
あたしがやることなんてほとんど無い。いや、まぁ、それじゃしゃくなんで浮遊魔法を自身に掛けて負担を減らしてんだけどな、とは言え本当にこいつはどうなってんだ?
いや、その答えは多分持ってるんだ。この前教えてもらった『念』ってやつを使ってるんだろうけど…やはりすげぇ。
後もう少しで駆動炉と言う所でアオのやつが急に止まった。
「どうした?」
駆動炉への扉はすでに見えている。距離にして100メートルほどだ。
しかし、あたしには何も見えないけれど急に止まったということは何か有るのだろう。
「何か居ます。それも大量に…」
「何も見えねぇが?」
「来るっ!」
その言葉が合図になったかのように前方からビーム攻撃が始まった。
たまらず後ろへ回避しつつ距離を取る。
「ヴィータさん、防御をお願いします」
「お、おう!」
着地と同時にあたしを自身の前方に下ろすとその後ろで何かを始めるアオ。
恐らく魔法のチャージだろう。ならばあたしの仕事はこいつが安心してチャージできる時間を稼ぐことだ。
「アイゼンっ!」
『ヤヴォール』
強力なAMF下で何とか術式を制御してバリアを張る。
敵の攻撃が激しさを増す。
「アイゼンっ!カートリッジロードっ!」
『エクスプロズィオーン』
カートリッジが炸裂してバリアの強度が跳ね上がる。だけど…
「もたねぇ…」
「大丈夫です。退いて下さい」
その言葉で直ぐにあたしはアオの射線上から退避する。
「サンダーーースマッシャーーーー(偽)」
(ライトニングクラウド)
バチバチと音を立てて電気変換された魔法が通過した所が次々と爆発して噴煙を上げている。
計6射。
噴煙巻き上げる機械の塊。あれには見覚えがある。
忘れもしねぇ、なのは撃墜の時の奴だ。
そう言えばあいつにはステルス機能が備わってたんだ。
アオを振り返ると今の攻撃で消耗したのか肩で息をしている。
「後は任せな」
「え?でもまだすべてを撃破したわけじゃ…」
「大丈夫だ。ネタが判れば遅れは取らねぇ。それに後少しだからな」
そう言うとあたしはグラーフアイゼンを構えて気合を入れる。
「仲間が切り開いてくれたんだ、後はあたし達の仕事だよな?」
ぐっと手に力を入れる。アイツのお陰で魔力は十分!
「派手に行こうぜ!アイゼン!」
『ヤヴォール!』
頼もしく答えた相
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