愛と活力の涙
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「きゃあああ!!」
攻撃したはずのジュビアにまで痛みを感じていた。
「な・・・なんでジュビアまで・・・」
ジュビアは水の中に倒れ、メルディは体を起こしてジュビアの前に立つ。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ううう・・・」
息を乱すメルディとお腹を押さえるジュビア。
「私はウルティアのためなら・・・この命などいらない。お前を中継することで、私と標的が繋がった・・・」
ジュビアはメルディの言葉の意味が分かってしまい、目を見開く。
「私とジュビアたグレイの3人の感覚が今、繋がっている。これで私たちのどちらかが死んでもグレイは死ぬ。これが絶望の袋小路。グレイの命の行き止まり」
ジュビアは苦しんでいるグレイを想像し、心が痛んだ。
「なんてことを・・・そんなことをしたら、あなたまで」
ジュビアは立ち上がりメルディに向き直る。
「そうよ。これが私の信念。もう終わり、私たち3人は死ぬしかない」
ジュビアは呆然と立ち尽くす。すると、その背中に自分とメルディ以外の感覚が流れ込んできた。
(“背中に圧迫感”グレイ様の感覚かしら?)
「何かに背中を押し付けている」
メルディもジュビアと同様の感覚を感じ取ったようだ。
「私とグレイが繋がった今、もはや誰とも戦う必要はない」
メルディはそう言い、魔力の剣を2本だし、自分の首に当てる、
「自分を殺せばいい」
「やめて!!」
ジュビアはメルディに猛然と走る。
「私は死など怖れない!!」
ジュビアが懸命に走るが、それよりも先にメルディの首が落とされてしまうのは容易に想像できた。
「グレイ様!!ごめんなさい!!んあああああ!!」
ジュビアは自らの足を殴った。その衝撃で、足が折れてしまう。
「がはっ!!」
メルディもその感覚を共有していたため、その場にしゃがみこむ。
その頭の上で、2本の剣は空を切る。
「自らの足を・・・!!」
メルディとジュビアは足を押さえてうずくまる。
「マギルティ=センスは“痛覚”を共有してもそのキズまでは共有できない。私を止めるには殺す他ない。
ただし、この魔法の特例として“死”だけは共有する。リンクしている者同士の命は共有している。
それでもまだ抗うつもりか!!私たち3人はもう、死ぬしか道がない」
メルディの言葉には、悲しみのような感情が込められているようにも聞こえた。
「他にもある。3人で生きる道!」
「!!」
メルディはジュビアの言葉に動じる。
「敵を倒すとしても、妖精の尻尾の魔導士は、敵の命までは奪わない!!」
「甘えたことを!!私はウルティアのためにグレイを殺すんだ!!」
メ
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