愛と活力の涙
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
メルディはジュビアに一瞬恐怖を感じたが、すぐに正気に戻る。
「な・・・なんだこいつ、14位のくせに」
「お・・・落ち着けジュビア」
エルザはジュビアにそう言うが、ジュビアは落ち着くどころかますます恐ろしいオーラを放ち始める。
「落ち着け?この女がグレイ様を狙っている・・・理不尽な理由で」
「あ・・・いや・・・その・・・」
ジュビアはフラフラと歩き出し、メルディへと近づいていく。
「これが落ちついてラレマスカ?ジュビアはこの女を許さない!!」
ジュビアは大量の水をメルディに放つと、メルディは避けることができずに岩壁に飛ばされてしまう。
ジュビアはそれを見ると、水中を先程までとは比べ物にならない速度で走り、
「水流昇霞!!」
「ぐふっ」
メルディを真下から上に押し飛ばす。
(ジュビア・・・試験で私と戦った時とまるで別人・・・)
エルザは一次試験で自分とぶつかったジュビアと今のジュビアの力を見て、それが全くの別物だということを感じ取る。
(想い人への強い気持ちが力となる)
メルディに次々と攻撃を入れていくジュビア。
(これが、本来のジュビアの力!)
「エルザさん!ここはジュビアに任せてください。早くウェンディさんを見つけて。そして、シリルくんとグレイ様も」
ジュビアにそう言われたエルザは、天輪の鎧から水着へと換装する。
「了解した。ここは任せたぞ!」
「5位は逃がさない!!」
その場から走り去っていくエルザにメルディがマギルティ=ソドムを放つため、魔力の剣を展開しようとしたが、
ザバァッ
水がメルディを飲み込み、メルディはその場から逃れるために魔法の展開をやめざるを得なくなる。
「マギルティ=レーゼ!!」
「水流斬波!!」
二人の攻撃が共にぶつかり、相殺する。
二人は地面に着地すると、両者を睨み合う。
「不思議。同じグレイという人間に対して、一方は憎み、一方は愛する。同じ人物なのに、感情によって見え方が違う」
「それが自然。個たる象徴。人間ということ」
「私は運がいい」
「?」
メルディの意味深な言葉に、ジュビアは驚く。
「グレイを殺すことを目的として来た。そのグレイに対して、強い感情を抱く人に会えた」
「どういう意味!?」
ジュビアは大きな声を出すが、メルディは表情一つ変えずに返す。
「お前のグレイへの想いが、グレイを殺す!」
メルディはそう言うと、右手を体の前に持ってくる。
「ジュビア、お前にわずかな天国と、大いなる絶望を見せてやろう。さぁ、思い浮かべろ!愛しき者の姿を」
メルディにそう言われたジュビアは、次第に顔が赤くな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ