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BloodTeaHOUSE
伴奏
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で合図してくれるのに合わせて、2人で弾き始める。
音がはずんだり ころがったり ゆれたり 春の満開の桜の下にいるような曲。

舞い散る白い花びらが、そよぐ風が揺らす草原が、透き通った音になっていく。
それに合わせて、飛白のヴィオラパートがピクニックを思わせる音を奏でてくれる。

バスケットの中のお弁当はサンドイッチかな?
赤いレジャーシートなんか敷いて、お弁当にするの。

雲の形をいろんなものに喩えて、意見が食い違ってちょっと言い合いしたり、
笑い合ったり、静かに桜を見つめたり、頬を撫でる風が心地いい
最後は、日がかたむく前に店に帰ろうかなんて、笑い合いながら終わる。

途中あやしい部分があったけど、なんとか間違えないで弾くことができてホッとする。

「楽しげな曲やなー」
「上手だったぞ!」

んごーと裏子はしきりに褒めてくれるけど、それは飛白の腕のおかげ、だと思うな。
だって、完全に私に合わせてくれてたんだもん。これじゃただの伴奏だよね。

「うん。飛白が上手にフォローしてくれたからね」
「香澄ちゃんの感性こそ、素敵だったよ」
「じゃあ、もう一回いい、かな?」
「もちろん」

それから何度も弾いたけど、飛白はいつも完璧に合わせてくれた。
いつか、もっともっとちゃんと練習して、飛白に合わせてもらうんじゃなくて、
ちゃんとしたデュオができるようになりたいな。




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