君がいる夏
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んて裏子も怒ってるし‥‥ でも、ちゃんとこっち見て、
いつもみたいに冗談言いながら笑ってくれて、なんだかホッとする。
薬をつけてもらって、銀色の放熱シート貼って、もう一回氷で冷やす。
私の足は、飛白のひざに乗せっぱなしだし、ちょっと恥ずかしいんだけど、
薬つけてる時に、ちょっと痛くなってきたから、氷がきもちいい。
「まだ痛い?」
「ううん、氷のせてるから大丈夫」
「じゃあ、もうしばらくはじっとしてて」
「‥‥手当してくれてありがとう。それとごめんなさい。ズボンと靴、濡れてるよね?」
ペコッと頭を下げてお礼を言う。‥‥心配、かけちゃったよね。
裏子やんごーも心配してくれたし。
「いや、僕も不注意だったよ。すまない」
「? 飛白は悪くないよ」
んん?と首をかしげる。どうして飛白が謝るの?
「僕が気をつけてれば、花火くらい受け止められたからね」
「それじゃ飛白が火傷するよ!」
慌ててそう言う。飛白が火傷するのはやだ!
「僕はあの程度なら火傷なんてしないよ。口もきけないくらい痛かったんだろう?」
「そう、だけど……わたしの不注意なのは変わんないから、飛白は悪くない…」
ちょっとだけムキになってそう言う。
もし、そのせいであんな顔こわい顔してたんだったら……やだ。
「いーんだよ花澄!お前が怪我する方がアタシはイヤだ!」
「そやで、ワイらは丈夫やねんからな」
裏子とんごーにまでそう言われては、言い返す言葉がなくなって、
「でも」とか「だって」とかもごもご言ってたら
「それにしてもワイはさんざんな目にあったわ〜」
「香澄が火ぃつけた花火があんなに命中するとは思わなかったな」
「顔芸が増えたんだから、オーナーは感謝するべきだね」
「なんでやねん!爆発オチなんかしたないわ」
「あ、あれはワザとじゃないもん!それにもーっ!2人ともやっちゃいけない遊び方ばっかりするんだもん」
「そうか?楽しかったぞ?」
「良い子は花火を人に向けてはいけません!」
ぷんぷんと私が怒ってみせると、
「ワイら丈夫やしいいんちゃうか?」
「楽しみ方はそれぞれだよ」
なーんて、全然反省してくれない。もうっ!
今度はちゃんと気をつけてたくさん線香花火しよう。んごーも裏子もいっしょに!
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