星祭り
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なんだろ?」
「七夕の話、しらんのかいな」
「昔々、着物のための布を作る機織りをしてた神様の娘のとても美しい織姫と
天の川の岸で牛飼いをしてたすごく真面目な男の彦星がいました。
2人はひと目で恋に落ち、毎日毎日逢瀬を重ね、一緒に遊んでばかりで
2人とも仕事を全然しなくなってしまったのです。」
「どこかの誰かみたいだな」
「それは誰のことだい?」
「まあまあ、嬢ちゃんが話してくれてんやから」
「ふたりが仕事をしなくなったせいで、人々の着物はボロになり、
牛は痩せて病気になってしまいます。困った人たちは神様に文句を言いました。
それを聞いて怒った神様は2人を天の川の東西に引き離してしまいました。
ところが、織姫は彦星が恋しくて悲しみのあまり泣いてばかりいます。」
「自業自得だよなー」
「後悔先に立たずやな」
「そう思うならギャンブルやめろよ・・・」
「娘を可哀想に思った神様は年に一度、7月7日だけ会うことを許し、
その日だけは天の川に橋を架けることを約束しました。
今でも織姫と彦星は年に一度の逢瀬のために頑張って働いているんだとさ。おしまい」
「よーするに仕事は真面目にしろってことだろ?」
「この話から、手習いの上達なんかを祈願したって話もあるから間違いじゃないかも」
「なら裏子は料理の上達を…ぐへっ!」
あー、思いっきり裏子にラムネの瓶で叩かれちゃったよ。
相変わらずんごーの扱いはひどいけど、なんか慣れてきた気がする‥‥‥。
ラムネのビー玉がコロンと音を立て、ビンの中のお星サマみたい。
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