好き嫌い
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あれが1番ダメ。次が筑前煮に入ってるやつ」
裏子同様に、あの食感が苦手なのだ。
食物繊維がいっぱいだとか、カロリーゼロだとかいわれても、食べようと思わない。
もしも世界に嫌いな食べ物しかなかったらって例えがあるけど、
コンニャクは栄養自体がほどんどないから食べても飢え死にするので食べない。
「じゃあさ、逆に得意なことは?」
「アタシはやっぱ刃物の扱いだな!」
「刃物が扱えても料理の腕がアレじゃあね」
「そういうお前はどうなんだよ!」
「僕はほとんどのものが得意に入るね」
「ムッキ―――――――――!!」
「ワイの特技ゆうたらこの体やな。変形させたり伸ばしたり自由やで!」
んごーは存在自体が自由すぎる気がするんだけど。
ビョンビョーンと手や足を伸ばしたり、顔を変形させたりしてるのを見てると
生物として間違ってる気がする。あやかしだから仕方ないのかもだけど。
「嬢ちゃんはなんか得意なもんあるか?」
「え?えーと‥‥‥思いつかないなー」
特別頭がいいってわけでもないし、何かが上手ってわけでもない。
なんだろ?何かあったかな?得意なこと。
「香澄ちゃんは可愛いさが特別だよね」
「そうか?おいしい顔が特別やろ」
「それはそうだね」
「えぇ〜〜〜?おいしい顔ってうれしくないかも〜」
なんだかすごく食いしん坊みたいでやだな。
「でも、僕が出すものを食べて、おいしいって言ってくれる時はすごく幸せそうだよ?」
「それは飛白の作ってくれるのがおいしいからだし‥‥‥」
「なら、アタシの料理でもおいしい顔してくれよ!」
う、裏子の料理ではちょっとむつかしいかも。
「無理難題を ”嬢ちゃん”香澄ちゃん” に言うのはやめ ”へん”ない” か」
困った子してる私を見かねてか、飛白とんごーが、口を揃えていった。
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