二話:不良との日常
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るリンダが答える。
不良ならそこは無視だろう。俺なら無視するぞ。
後、この前風邪ひいたときに予備のマスク貸してくれてありがとう。
「並んで歩いている時に人が前から来たら?」
「道を譲ってやるに決まってるだろ」
「お前らいい子すぎんだろ」
あれ? もしかして俺の方が汚れている? やばい、ちょっと泣きそう。
こいつら、悪いのは服装と口調だけで他は全部良い子すぎる。
番長なのに皆勤賞とか、次元世界の不良に喧嘩を売っているのか。
それとも近頃の不良は真面目に生きるのが主流になっているのか?
「大体、お前の方が変なんだよ。居眠りしてるのを起こした奴にラリアットかますとか前代未聞すぎるだろ」
「つい、昔のくせが再発してな。悪気はなかった」
「俺はどんな昔だったのか気になって仕方がねえよ……」
因みにその起こしてくれた奴というのはミアだったりする。
まさに恩を仇で返す行動にしばらく口をきいてくれなかったのは記憶に新しい。
「まあ、お前達が良い奴だというのは良く分かった。というか、お前達はなんでそんな行動と恰好しているんだ?」
「カッコイイからに決まってんだろ」
「ふっ」
「おい、今笑ったろ? 鼻で笑ったよな」
ハリーが顔に青筋を浮かべながら俺の胸ぐらを掴んでくる。
だが、その程度では俺は動揺しない。
ようやく不良らしい行動をしたことに若干の安堵を感じるほどだ。
でも、やっぱりハリーの光り輝く右腕が怖くて仕方がないです。はい。
声を大にして言いたい、暴力反対です。
「リーダー、流石に校舎の中で砲撃は不味いっスよ」
「ありがとう、ミア。愛してる」
「リーダー、全力でやっちゃってください」
「バカなッ!?」
俺の最大級の感謝の言葉はなぜかゴミでも見るような目と共に無視された。
それどころかハリーの右腕がさらに強く光り輝いている。
やばい、俺の人生ここで終わったかもしれん。
だが、こんなところで諦める俺ではなかった。
「ん? なんでこんな所にヴィクターがいるんだ?」
「ヘンテコお嬢様だとぉっ!」
「ふ、馬鹿め! そんなものは存在しないのさ!」
「ちっ、騙しやがった!」
俺は居もしないヴィクターの名前を呼び、反応したハリーが振り返った隙にその手から逃れて一直線に教室に駆けこむ。
はっはっは! 残念だったな。教室に行けば教師がいるからハリーと言えど手が出せない。
むしろ、いい子のハリーだからこそ教師の前では大人しい。
これで俺の勝ちだ!
「レッドホークッ!」
「熱っ!? ちょっと待て、焼ける! 豚の丸焼きのように焼ける!」
「火傷する程の温度は出してねえから安心しろって」
ハリーのデバイスであるチェーン型のレ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ